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中国の学校:力づくで隠蔽されるイジメ(霸凌),教員の暴力。

学校内でのイジメの問題は、どの国でも存在するようだが、中国ではイジメのことを霸凌(バアリン)と呼ぶ。問題が深刻になる背景に、中国では、中学生から上だと、寮での集団生活が一般的であることも考えられる。毎日接するわけではない親にすれば、突然の子供の死に疑問を持つのは当然だ。
もう一つ注目されるのは、教員によってもたらされる「死」である。一人っ子がなお多い中国では、子供たちの「死」は大きな問題。学校側が説明会を開くわけでもなく、警察を動員して、門前に集まった親たちの異議申し立てを力づくに抑え込むのは中国風といってよいだろうか。
ただ反省すると、少し前には日本でも、学校、教育委員会などが同じように、学校内の問題を隠蔽していた。中国も変わると信じたいところだが現状は問題が多い。

X 2024年10月14日 以下の四川省南充市の記事はイジメに関するもの。家族が呼び出されて出かけてみると(10月12日)、子供はすでに死んでおり、全身にあざ(淤青)があった。家族が憤慨するのは、死因を確認する間もなく、学校が火葬に付してしまったこと。2024年10月13日、その家族のほか、各家庭の親たちが100人近くが校門に集まって真相解明をもとめたが、出動した警察によって鎮圧されている。


教員による暴力が疑われている事案。2024年9月25日夜。自習時間に盗み食いをしていたとして教員の指導を受けていた学生が、後ろ向き(后仰)に墜落した。後ろ向きに自分の意思で墜落するはずはないと、家族や親たちが9月30日に学校に押し掛ける事態となった。学校側は被害家族を警察力を使い、力で鎮圧。捕らえた家族に合意書への署名を迫っている。
X 2024年10月3日。「湖南湘陰 高中生が異常な形で墜落死。政府は家族をつかまえ合意書への署名を迫った(9月30日)」




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福光 寛  中国経済思想摘記
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