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劉少奇 労働組合工作の問題 1926/12

劉少奇《工會工作中的兩個問題》載《劉少奇選集上卷》人民出版社1981年pp.6-9 (写真は肥後細川庭園 2020年5月31日)

p.6   労働組合(工会)は大衆(群衆)ための(また)奮闘のための機関である。十分集中するべきであり、(集中することで)奮闘できるし、同時にまた必ず民主的集中すべきであって、そうであって大多数の人の意見を受け入れること(容納)ができ、少数の人だけが責任を負って独裁に変質することを防ぐことができる(不致為少數人所包辦,變成專制)。
   いわゆる民主集権制は、労働組合の権力を大多数の人の会議上に集中するもので、個人の体(身上)に集中するものではない。すなわちすべてのことを大多数の人の会議の決定とすべきである(凡事須經過大多數人的會議決定)。決定したあとは、すなわち実行されねばならない。各会員は議決前においては、ひとしく自由に意見を述べて良いが、会議で議決した後は、むろんいかなる人も等しく服従すべきである。このようにして、一面で大衆の意見を受け入れることができ、一面でまた一致して敵人と闘争できる。
 上述した理由で、労働組合ごとに、代表会を一つもつ必要がある。代表会が存在することで労働組合の権力は集中でき、同時にまた(労働組合はあるいは労働組合代表会は 福光)民主的集中であって、少数人の独裁(専制)ではない。それゆえに、労働組合代表会は労働組合のすべての権力を集中する機関であり、p.7 すべての権力は代表会に由来する。このようであることは、労働者の団結と労働組合の前途に、ひとしく大きな利益(效益)をもたらすものである。
(中略)

p.7  大衆の奮闘機関であるこの労働組合が革命で担う責任は長期にわたり重大である。それゆえに労働組合は、その付託された使命を果たせるように周到な(厳密的)組織をもたなければならない。周到な組織とは執行委員会の上に本当の労働者代表会があり、執行委員会の下には大衆の支部基本組織があるものをいう。
 労働組合の大衆がとても多く、(しかし)支部などの基本組織がなく、ただ労働組合執行委員会と組合の看板(招牌)があるだけだと、会員が増えても散漫になるだけだ。このような労働組合は、p.8  奮闘することができず、執行委員会は大衆を大衆を統率できない。たとえば軍隊において、ただ司令部があるだけで、營連排などの下部組織がなければ、このような軍隊には戦争する方法(法子)がない。それゆえ労働組合にして支部,小組など基本組織がなければ、あるいは、動かない支部、小組を持つ労働組合は、これは不健全であって、行動時にとても大きな困難を感じるはずだ。我々は支部,小組が労働組合の基礎であり、労働組合は支部、小組の上に建築されるものであり、支部,小組がもし堅固でなければ、労働組合の基礎は堅固でなく、良い支部と小組を持つ労働組合の基礎は保障されている、と理解することが必要である。
 労働組合が支部および小組を持つと、労働組合の行動はとても敏捷かつ容易になる。一旦緊急の事情が発生すると、執行委員会の決議のあと、すぐに支部および組長と会員に通知され、一二時間の小時間のうちに、全会員が一斉に行動するのに、形式上いかなる手続きも不要である。(以下略)

#劉少奇 #民主集中制 #労働組合 #独裁       #肥後細川庭園

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