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明治神宮

 明治神宮にはこれまで何度となく訪れた。とはいえ折々にその緑に癒しを求めてきているだけで、明治天皇を尊敬しているので頻繁に訪れているわけではない。私は明治天皇個人を神様として尊敬するほどは知らないのだ。なので神宮を訪れる若い人たちが神式で拝礼していることには感心する。私の参拝のお気に入りのルートはJR原宿駅から徒歩で社殿まで10分ほど。
 明治神宮は、明治天皇(1852-1912)とその奥さんである昭憲皇太后を祭神として大正9年1920年11月に創建された。第二次大戦の戦災に会ったものの、昭和33年1958年には創建時の姿に復興され現在に至っている。
 祭神の明治天皇は私にとり遠い存在だ。またその個人的な事績を私は詳しく知らない(明治神宮のHPには明治天皇と昭憲皇太后の事績を記録したpageがある。それを読んでいるがそれでも、お二人を神様として尊敬というには遠い。HPでは「五か条のご誓文」や「教育勅語」が引用されて、それが現代にも通用すると書かれているのだが、これらの文書が出された時代と、第二次大戦の後の現代では、天皇と我々の関係が異なっていることが、記述の上で無視され、戦前の天皇と国民との関係がそのまま肯定されているように感じる)。明治神宮で私はお二人の冥福は祈るけれど、神様として拝礼する気分にはなれない。お二人は神様ではないと思うからだ。
 難しい議論は避けると明治神宮という存在に私は肯定的だ。東京都区内でここの緑の稠密さは指折りだ。明治神宮が存在したことで、豊かな緑の空間が神域として保存された。それを私たちが愛していることも確かだ。

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福光 寛  中国経済思想摘記
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