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私の東京案内

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2024年8月の記事一覧

中文書店としての 誠品生活日本橋

 多くの人がそうであるように、私も台湾台北に行くと誠品書店信義店を訪ねた。それほど店の作り方に魅力があった。その誠品書店が日本橋に進出したのは2019年9月のこと。  しかしその後、私は日本橋に出ても、三越や東宝シネマが北限で誠品書店日本橋を訪ねることはなかった。なお誠品書店日本橋といったが、正式な店名は誠品生活日本橋である。書店を核に文具をはじめとする生活用品を販売している。問題は日本橋と言ってもかなり北にあって、日本橋から向かうと微妙に遠いのだ。ところで昨日、地図を見て「

遇見書房

 酷暑の中、早稲田の遇見書房を訪ねた。  場所は。穴八幡の鳥居がある交差点、馬場下町の交差点を、早稲田キャンパスに向かって歩く。ほどなく右側に焼き肉屋と油そば屋が並んでいるところ。油そば屋左手の階段を上がった2階にある。サインがあるが見落としやすいかも。  2階に上がり、室内に入って少し驚いた。開室されて空調も入っているのだが、店の主人がいなかった。それだけでなく、客もいなかった。ただ入口のカウンターに立札があり、主人は席をはずしているので「自助」=セルフサービスでやってく

局外人書店

 酷暑の中、神保町に「局外人書店」を訪ねた。昨年末の開店は知っていたが、ようやく訪問できた。  訪ねて分かったことは、まずロケーションが素晴らしいことだ。地下鉄神保町のA7出口から、すずらん通りに出て、内山書店を過ぎた角を、右手へ。少し進むとファミマがある四つ角。その左手右側のビルの2階に看板が見えるはずだ。よくこの便利な場所が確保できたものだと感心した。  入店すると、座って本を読んでいたのが、主人の趙国君氏だろうか。「自由にご覧になってください」と一言、中国語で。そこでゆ

単向街書店

 酷暑の中、1年前に銀座にできた単向街書店をようやく覗いてきた。  文芸書や、日本紹介の中国語本がある。政治とか経済を感じさせる本は見あたらない。文芸書で、日本人作家の中文や、中国人作家の日文は、内山書店などでも見られる品揃え。日本紹介のいわゆる観光用の本に目新しいものが見られる。また店内は新刊本満載を期待したが、新刊もあるが古い本も散見された。仔細に見れば発見はあろう。今日は、李渝(1944-2014)の九重葛与美少年(九州出版社2021)を見つけて、購入した。李渝は重慶に