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グルテンは辞めとこ
皆さんこんばんは!
最近在宅勤務もあってか、日々があっという間に過ぎていきますね。
1日1日を大切に、生きていきたいと思う今日この頃です。
さて今日はお客様からご要望のあった
小麦に含まれるグルテンてどうなんですか?
という質問にお答えしようと思います。
結論から申し上げると出来れば控えたいところです。
一つずつ見ていきましょう。
そもそもグルテンとは
グルテンとはそもそも何のことでしょうか。
グルテンが含まれてい小麦から考えてみましょう。
小麦の成分は、水分が14%、糖質が75%、食物繊維が3%、たんぱく質が10%、脂質が2%。
このたんぱく質のうち、80~85%がグルテンで占めています。
グルテンとは、グリアジンというたんぱく質とグルテニンというたんぱく質が繋がったものです。
グルテンというたんぱく質があるわけではなく、この2つのたんぱく質の総称なのです。
グルテンの骨格をグルテニンが作り、間をグリアジンが埋め尽くしている構造になっており、構成比はグリアジンが50%グルテニンが50%になっています。
このうち、特に消化吸収に悪影響を及ぼすタンパク質は、グリアジンに因ります。
このグリアジンがどのように悪さをするか、と言いますと、
栄養を吸収する腸の上皮細胞にグリアジンの未消化ペプチドが来てしまうとCXCR-3に結合します。
すると、そのまま取り込まれて上皮細胞内にあるゾヌリンというたんぱく質を放出させてしまうのです。
放出されたゾヌリンは上皮細胞の得意的な受容体に結合してしまい新しい化合物を作ります。
この新しい化合物はタイトジャンクションという接合因子を分解してしまいます。
それによって上皮細胞間に隙間ができ、未消化物がその隙間を通過し毛細血管まで届いてしまうので、免疫細胞が反応し異物とみなし炎症反応を起こしてしまうのです。
具体的な炎症については後で見ていきますが、グルテンの中のグリアジンが体内の炎症状態を作りだしてしまうプロセスはお分かりいただけましたでしょうか。
次は、小麦の種類についてもう少し詳しく見ていきましょう!
小麦粉の種類
そもそも小麦粉には大きく2種類あります。
・古代小麦
https://ippin.gnavi.co.jp/article-12266/
・現代小麦
古代小麦はアインコーンとも呼ばれ、AゲノムとBゲノムを主に遺伝子として含んでいます。
一方、現代小麦には皆さんご存知グルテンの遺伝子であるDゲノムが豊富に含まれており、そもそもの遺伝子構造が異なります。
また、古代小麦の方が、
ミネラル(鉄、亜鉛、マグネシウム etc)
ビタミンB、ビタミンD
を多く含み、バランスの取れた食材となっていたわけです。
これは、お米でいうところの白米と玄米の違いに似ています。
小麦による病気
小麦による病気は大きく3種類あります。
セリアック病
セリアック病では、グルテン(タンパク質の一種で主に小麦に含まれ、大麦やライ麦では含有量が比較的少量)が免疫系を刺激して、特定の抗体を産生します。この抗体によって小腸粘膜が損傷し、絨毛(じゅうもう)(小腸内面にある栄養素を吸収する小さな突起)を平坦にしてしまいます。その結果表面が滑らかになることで、栄養素の吸収不良が起こります。しかし、グルテンが含まれる食物の摂取をやめると、小腸の正常なブラシ状の表面とその機能が回復します。
(引用:https://msdmnls.co/2UAIOnP )
クローン病
大腸及び小腸の粘膜に慢性の 炎症 または潰瘍をひきおこす原因不明の疾患
(引用:https://www.nanbyou.or.jp/entry/81 )
リーキーガット
グルテンが小腸の柔毛突起にくっつくと、そのグルテンを消化しようとゾヌリンが分泌されます。ゾヌリンは小腸が栄養素を細かく吸収するために成している構成(タイトジャンクション)を弱め、腸内での消化が正常に行われないまま粗い状態で栄養素が運ばれてしまいます。
この症状は例えば、尿を検査した際にアミノ酸の前駆体であるペプチドの値が高まる事などからも確認する事が出来ます。
いずれの病気も腸内環境を不良にします。
腸内環境が良くないと、栄養が正しく吸収されないだけでなく、
鬱、花粉症、不眠症
等も引き起こす可能性があります。
よって、お客様から頂いたグルテンどうなの?という質問に対しては、
取らない方が良いよ!
と言えます。
別の記事でもグルテンについて触れてますので、是非ご覧ください。
最後まで読んで頂き有り難う御座いました!
それではおやすみなさい!