3. マネハプを成功させるのに必要なこと②対話
前回の記事では、ファシリテーターが、特に慣れていない間は重要ですよーとお伝えしました。今回はマネハプにおける対話の重要性について書いてみます。
マネハプは対話が命
経験談や失敗談を話して、反省することがマネハプの目的ではありません。ここで重要なのが対話と振り返りです。
えっ、対話って何?
だいたい、こんな感じに思われてるのではないでしょうか?
研修あるあるの
(メンドクサイ)グループワーク話し合いでしょ?
ディスカッションでしょ?
私が、ある研修にオブザーバーで参加させていただいたとき、主催者の方(講師)へ「これって対話だと思うのですが、どうしてディスカッションと言ってるのですか?」と質問したことがあります
人事部の専門家だから当然、使い分けているはずで、あえてディスカッションと言ってる理由がとても気になったのでした。
そのベテランの研修講師の先生は次のように答えてくださいました
現場に、人事の専門的な用語を使っても響くわけがないですよね。普段、その会社で使われている言葉を使うこと。そうしないと相手に届かない。
こういう現場に根ざした知恵・工夫は本当に素晴らしなぁと思ったことがありました。
でも、この記事では、あえて、議論と対話を使い分けたいと思います。
ドッチボールではなくキャッチボール
議論と対話、多くのビジネスパーソンは使い分けておらず、普段の仕事では「議論」、「ディスカッション」、あるいは単に「話し合い」という言葉を使うことが多いのではないでしょうか。
ここではあえて、区別します。
議論とは?
議論(ディスカッション)とは、あるテーマについて、論点を出して、メリット、デメリットを整理し、そして善し悪しを評価して、意思決定すること、と一応しましょう。
議論は、ドッチボールのように全力で相手にボールをぶつけた勝負。論点が整理された資料で、論理的、批判的に吟味、検討し、成果指向で意思決定する一連の行為を議論としましょう。(ディベートとは、めんどくさくなるので、、ここでは区別しませんね)
議論が悪いわけではぜんぜん無く、逆に絶対に必要ですが、マネハプには向いてないというのがお伝えしたいことです。
何でも時と場合によりますよね。万能薬はありません
対話とは?
人間が二人以上いたら、お互いの過去の経験、コダワリポイントなど、その人が見ている景色は当然ちがいます。かけているメガネが違うから見え方も違うのです。
何か新しいものを提案するとき、これは難しそう、ここはリスクがある、そんなネガティブな面をまず考える方や、面白そうだからやってみようよという超ポジティブ派、まず予算を考えたり、あるいは手順から考える方、いろんな方がいると思います。
きっとその考え方のクセ(メガネ)は、子供の頃の経験や、親の影響、若いときの成功・失敗体験など、上司の口癖、多くのことが影響しているのかもしれません。
そういったお互いの景色の正否・善悪を自分のメガネのみで判断するのではなく、相手の景色を見ようと努力する営み、そして景色のズレを感じ、そこからお互い新しい景色を見るために行う行為が対話(ダイアログ)です。
違いをじっくり味わって、なぜ相手はそう思うのだろうか、なぜそれを大事にしてるんだろう?と、相手に近づこうと、その人をわかろうとする営み、言葉のやりとり。
それはドッチボールではなく、キャッチボールに近いもの。相手を倒すためではなく、相手の投げた球を観察し、真正面で受け止め、そして味わう。自分も相手のために投げ返してあげる。
そうするうちに、お互いの投げる球がシンクロしてくるような、そんなイメージを持っています。
ドッチボールとキャッチボール、いい比喩だと思いません?(笑)
実は、この比喩は私のオリジナルではなく、ドラマからのヒントをもらいました。「結婚できない男」(第1シリーズ)の最終話で、夏川結依さん演じる早坂夏美が阿部寛さん演じる桑野信介が、に言った言葉。
という名シーンがあり、ドッチボールとキャッチボールの比喩はこのドラマを見てたときに、これって対話の比喩に使えるよなと思いました。(Netflixで見れますよ)
ディベートでなくダイアログ
ドッチボールではなくキャッチボール
ただの愚痴大会ではないですよね
この対話こそがマネハプのエッセンスなんだと思います
だって、マネージャーが悩むことなんて、正解があるような問いはほとんどないと思います。
正解がない世界、選択という決断が必要な世界には対話が向いているのではないでしょうか
私の駄文はここまでにします。もっと、対話を詳しく知りたいという方はこちらの本が超オススメです!
対話以外にも大事な要素が・・
それは、振り返りですが、長くなったので、次回にまわしますー。
いつも読んでいただき、ありがとうございます!