アトピー考 その12 ーカミングアウト
アトピーについて考える。1つ目は身体の緊張とアトピーの関係について、2つ目は喘息とアトピーについて、3つ目は体温について、4/5つ目は感情について、6/7つ目に脱砂糖について、8つ目に求められる即効性とタイムラグについて9つ目では身体を振り返る、体調を知る方法について、10回目は着る服について、11回目はお医者さんとの関係について私見を書いた。
12回目の今回はカミングアウトについて考えた。
アトピーの原語はギリシャ語で「奇妙な」という意味だと聞いたことがある。父を通して高知県土佐清水のお医者さんから聞いた。その言葉通りで外見が目立つ病気である。見た目の皮膚そのものも目立つが皮膚を掻く姿もやはり奇妙に見えたり異様に見えるのかも知れない。(ここら辺は他人に聞くしかない。自分自身はアトピーホルダーであり皮膚を掻いてい
る人を見ると共感してしまう。つまり「普通」の人の「普通」の感覚から乖離している。)
去年からTwitterにアカウントを作り何気なしに人それぞれのつぶやきを拝見していてふとアトピーの人のつぶやきを目にした。そこから1人フォローすると芋づる式にいろんなアトピーに関するつぶやきに行き着く。Facebookの様に実名を基本とするSNSとは異なり匿名性が高いTwitterの良さなのだろう。中には自分の写真を投稿する勇気ある人までいた。それが女性ならば尚更自分に響くものがある。
もともとTwitterのイメージが自分の使うSNSとしては合わないと思っていた。140文字では言葉足らずになる。匿名ではそのつぶやきに責任がなくフェイクニュースの温床ではないか。そんな悪いイメージがあったのは否めない。ところが、アトピーの様な知らない人に言うのははばかることを逆にその匿名性があるが故につぶやけるのだと気付いた。
Twitterのいろんな人のアトピーに対する思いや考えを読んで思う。
半世紀を生きてきたおっさんの自分が恥ずかしがること自体が恥ずかしいのではないか。情けないのではないかと段々思う様になってきた。今の一般的なアトピー性皮膚炎に対する医療、治療方針について違うと普段から感じている。また実際通院するのを避け独自に対応してきた身なれば尚更沈黙しているのはいかがなものか??と思う様になってきた。
また医療や治療の観点を離れても皮膚病の原因や要因は一筋縄では特定出来ない。絡み合った糸が病歴と共に複雑にもつれる。単純に健康の問題だけではない。遺伝や精神的なもの、環境の因子、人間関係、心の問題、感情の問題、食事の問題、などなど様々な観点から解きほぐしていく気の長い道程になり即効性を求めて一時的に治ってもまたいつかぶり返す可能性もある。
そんなこんなで自分なりの経験や考えをテーマ毎に書いている。ただ、Twitterをきっかけに自分の病歴を含めアトピーであることをカミングアウトしたのは他人のためと言う訳ではない。あわよくばそうなって欲しいとは願うが自分自身のカタルシス=浄化して自分を見つめ直す手段としている。