地球にやさしいは間違い。
地球温暖化が世界的に喫緊の問題となって久しい。よく企業の広告で「地球にやさしい」とか「環境にやさしい」というフレーズを目にすることがある。やさしいというのは強い立場から弱い立場に向けての態度である。例えば、子供にやさしい、とかお年寄りにやさしい、など。子供やお年寄りに対し手を差し伸べられる比較的強い立場の人が言えるフレーズなのである。地球と人類の関係はどうだろうか。地球の立場(?)の方が圧倒的に強い。何故なら人類がこの世からいなくなっても地球は困らない。逆に、地球がなくなったらというかそこまで極端ではなくても今の人類が生き延びていくのに必要な地球環境が変わったり失ってしまえば人類は生き永らえる事は出来ない。地球あっての人類なのである。言葉の使い方を間違えると正しい現状把握もままならない。やさしいと聞くと地球が困っているかの如くに誤解してしまう。いやいや地球は困っていない。困っている(かあるいは将来困る)のは人類なのである。地球温暖化の問題を真摯に受け止めるならばやさしくして欲しいのは人類の方であって問題解決のために動くべきは人類の方である。地球にやさしくなって欲しい立場であってやさしくしてあげる側ではない。