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僕がテレビを捨てた理由

2020年の秋引っ越しを考えていた。住んでいる所はさほど不便を感じてはいなかったが、隣の市に魅力的なアパートを見つけたからだ。


2020年と言えば世界的な騒動が始まった年となる。

自宅軟禁にまぁまぁ近い状態でテレビを観る時間が多くなった。それでテレビは百害あって一理なしであることを通感した。

世界的パンデミックの実情とテレビで流れる常識の極端な差。今は様々なSNSがありその気になれば海外の情報はテレビを通じて得る限られてかつ偏向されたもの、偏見に満ちたものから多少は逃れられる。SNSにのみ一時的に流布された情報が次の瞬間に意図的に消されたり削除されるとむしろ真実味が増して、しかもこれまで情報を得ていたテレビや新聞にはかすりもしないだけに、その微かな雰囲気すら触れられないままであるからこそ重要な情報だと気付かされる。

それまでも番組内での言葉の使い方に違和感を感じていた。「あの女優が思わず号泣!!CMの後すぐ!」なんてキャプションが流れる。結局番組の最後までその女優が号泣する姿は見られなかった。番組が終わってふと振り返ると、ああ、あの女優がそっとハンカチで目頭を押さえたところが『号泣』シーンだったんだね、と気付く。言葉の使い方もここまで極端だと視聴者をバカにするな!と吠えたくなる。そんなことが多々続くとウンザリ。

パンデミックの報道にしても飲み屋で馬鹿騒ぎしたグループから感染者が相当数出た、などと得意げに説明する。反対に、満員電車が朝夕ひっきりなしに運行されている。ソーシャルディスタンス2メートルはどこ吹く風。非論理的で偏向的で独断的で非良識的。

かくして数々の断捨離対象物と一緒にテレビは部屋から消えた。


それでも何ヶ月毎に嫌なテレビ局、iHKから支払い要求の郵便物や訪問者がやってくる。この国から消えて欲しい。切にそう願う。

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