サラリーマンを辞めて
会社を辞めて1年経った。1年ほど経った機会に少しサラリーマンを辞めた時に一般的に戸惑うことや予め知って置いた方が良いことを少し纏めてみる。
会社を辞めてまず一番に考えるのがお金のことである。どんな出費があるのか。取り敢えず貯金はあるが足りるのか。日々の生活費は会社に勤めようが勤めまいがお金がかかると考えると会社という組織に属していたときと違うことに絞って考える。
まず地方税だ。源泉徴収が基本のサラリーマンで社会人1年生のときから国に所得税を支払っている。がしかし、地方税は1年遅れて2年目から支払う。その分会社を辞めても1年前の所得に対してかかる地方税を払う義務が残っている。会社を辞めたのだから所得は無くて源泉がない。なので住民票の住所宛に地方税支払いの請求が到来する。自分が住む町では1年分を2回に分けての支払いの請求書が同時に来た。つまり半年分をまず払う必要がある。
次に、健康保険。会社に属していると会社の健康保険組合に所属していて保険料を毎月支払っている。退職すると国民健康保険に入るのが一般的だろう。ただ、前に勤めていた会社によっては2年間お金を払うと引き続き会社の健康保険組合に入っておける制度がある。これを使うと2年間の猶予期間があるということになる。(毎月支払っている組合費を1度に支払うとエエッ!?こんなに高いのおぉ???と思うことになるだろうが。)
あとは会社という組織を離れることで交通費や昼の食費など一部や全部を支給されていたものが全額自腹となるのはまあ自明である。
退職して失業保険を受給するときのことは既に書いた。
https://note.com/hiroshi_m1121/n/n7a5aae2fd007
では、会社という組織を離れることでお金のこと以外に何が変わるのか。まず言えることは安心・安定が遠くなることだろうか。組織に属していることで何かしら安心を得る。サラリーマンは収入が(一応)安定している。日本人は特に当てはまるのではないか。初めて会った人へ自己紹介する。どこにも属していないと名刺がない。何か自分を証明するもの、自分のステータスが突然失われた様になり不安を感じる。この不安感に少しずつ慣れていく。普通になっていく。
次に、何をするにも自分独りで決断する必要が出てくる。会社で使っていたパソコンは使えない。家にあるパソコンで新たな仕事は出来るのか。新たに購入しようか。どのパソコンを選ぶのか。ソフトはWindowsが良い?それともパソコンごとMacに鞍替えしようか。プリンターは必要か。などなど。会社にいたら専門のシステム屋さんがいて何でもかんでも必要なものは準備してくれていた。ところが、これからはそうはいかない。何をするにも自分で決めなければならない。
更にもう一つ。自分が動かないと何も起きない。何も始まらない。これも会社を辞めると自明のこと。でも会社勤めに慣れているとなかなか馴染めない。誰かがノックしてくれるのをひたすら待ってしまう。待っていて何も起きないことに気づく。自分から何かしら意思表示しないと始まらないことを知る。
1年経って長年染みついたサラリーマンの性を直せたか。振り返ってみて正直心許ない。まあ長い年月で培ったものだから良くも悪くもじっくり時間を掛けて洗い流すしかない。その覚悟でやるしかない。ゆっくり焦らず確実に前へ進もう。