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komaki_kousuke
【詩歌】書く時間 #シロクマ文芸部
書く時間がどこにもない
昨日まではあったのに
今日はどんなに探しても見つからない
朝起きて
パソコンを起動したら
なんかアップデートがいつまでも終わらないし
スマホで書こうとしたら
今日に限って気になるニュースがバンバン流れてきて
気になって読んでたら
あっという間に3時間くらい経って
動画もチョロッとしか見てないのに
もう充電がないし
さすがにアップデート終わってるだろうと思って
パソコン見たら何回目かの再起動中だし
そうこうしてたら
子供が小学校から帰ってきて「パパ、ゲームしよう」と言うし
ゲーム終わってぐったりしてたら
妻が「あなた、買い物に行きましょう」と言うし
書く時間が全然ない
なんて嘆いていたら
妻との買い物で行った100均で書くコーナーを発見
「ボールペンの試し書き」
書ける！
思わず小走りでそこに向かった
妻が何か言ったが、構うものか
私は書くのだ
もはや私が書くのを誰も止められない
私はたくさんのボールペンの中から適当に1本抜き取って、試し書きの紙に力強く書いた
「本日は晴天ナリ」
なんてくだらない
こんなことを書きたかったんじゃない
後ろから覗き込んでいた妻が言う
「何書いてんの？今日、雨じゃん」
「ボールペンいるならカゴに入れていいよ」と言うので、5本くらい掴んで放り込んだ
自由帳みたいなやつも3冊入れた
これで大丈夫
帰ったらたくさん書くのだ
書きたいことをたくさん書く
それをいつか誰かが読んでくれて
何か思ってくれたら
こんなにうれしいことはない
だけど帰ったら
やっぱり書く時間がないかもしれない
そしたらすぐ寝る
明日まで寝る
だって昨日はあったんだから
少しだけど
※シロクマ文芸部に参加させていただきました