リベンジトリートメント #毎週ショートショートnote
同僚のユミは裏表のある性格が社内中に知れ渡り、会社に居づらくなった。ユミは辞表を出した後、私に言った。
「サトコ、あなたの仕業よね?山下課長を横取りしたのは悪かったけど、ここまでする必要あったの?」
私はニヤリとして言った。
「さあ、何のことかしら。ユミ、何で会社辞めるの?まだ早いわよ。もっともっと苦しむところ、見たかったのに」
「頭おかしいって!」
ユミは怯えた顔で言うとそそくさと会社を去った。
ふふふ。さ、トリートメントしなきゃ。
私はコンビニで生クリームがトッピングされたプリンを買って帰宅した。リビングのテーブルにプリンを置いて座り、こめかみを指で強く押す。すると、心臓のあたりから黒い小人が飛び出した。
「わぁ、プリンじゃん。食べていい?」
「もちろん」
黒い小人は大喜びでプリンを食べ始めた。食べ終わる頃には身体が真っ白になっていた。
「うまかった。じゃまたな」
白い小人は私の心臓のあたりに戻っていった。
トリートメント、完了。
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※こちらの企画に参加させていただきました