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DXを定量評価するには?

DXの成果を定量的に評価するにはどうすればいいのでしょうか。DXの本筋はXの「変革」です。変革は現状からどれくらい変化したかになります。これから、現時点のDXの進捗状況を計測し、半年または1年後の進捗状況を計測して、その変化量がDXの進捗成果になります。DXの進捗を計測するには、たとえば、IPAのDX推進指標や製造分野DX度チェックなどがありますので、このメトリクスを使って、現状のDXの進捗度を計測します。

DXの成果を定量的に評価するには?

DXの成果を定量的に評価することは重要です。成果を定量的に評価できないと、DXは説得力を持ちません。

しかしDXの成果を定量的に評価するのは困難です。ここではこのDXの定量評価を見ていきます。

(参考)定量評価は重要、だけど

DXの成果だけでなく、何事にも定量的に評価することは重要です。定量評価があると周りに対する説得力が大幅に違います。
たとえば給料を上司の定量的でない評価だけで決められるのは嫌です。何らかの定量的な数字で根拠を示してもらえれば、納得するでしょう。たぶん。

しかし定量評価が難しいのも事実です。特に定量的評価を1個の数値で表すのは難しくなります。何らかの対象を評価するには各面から多面的に評価しますが、その1個1個の評価を数値にするのも困難ですが、複数の面を1個の数値に還元するのも重み付けが大変です。
たとえば給料の査定を数字で示すのは、給料が上がっていれば納得できますが、そうでなければその数字は納得できません。必ず。

そこで困難な定量評価を主観的判断(つまり定性評価)だけで行う方法として、定性評価をいっぱい集めればいつのまにか定量評価になるという統計的マジックがあります。
これについてはここでは深く触れません。でも世の中で多く使われているマジックです。「その数値、本当に客観的ですか」

DXの成果とは

DXの成果とは、(1) DX自身の進捗度(活動の状況程度)に対するものと、(2) DXの目的の達成度になります。

根本的には(2)の成果が重要になりますが、往々にして、DXの目的は抽象的なものが多く、その目的達成のための変数は多くあります。このため、(2)に対するDXの寄与度を計測するのは難しくなります。

そこでDXの成果として、(1)の進捗度に限定して、ここでは進めます。考え方としては、「DXが進捗していれば、目的の達成度は向上している」だろうという仮説に基づいています。きっとこの仮説は信じてもいいでしょう。信じたいです。信じられればいいな。

DXの進捗度を計測するには

DXの進捗度を計測するものとして以下のものがあります。

(1) IPA DX推進指標

IPAのDX推進指標 https://www.ipa.go.jp/digital/dx-suishin/index.htmlは「自己診断フォーマット」を(定性的に)判断してチェックすることで(定量的に)評価できます。1個の数値で表現できます。

(2) IPA 製造分野DX度チェック

IPAの製造分野DX度チェック https://www.ipa.go.jp/digital/dx/mfg-dx/mfg-dx.html#section8はエクセルのDX度チェックシートで評価できます。複数の数値で表現できます。

DXの成果を定量的に計測するには

DXの本筋はXのトランスフォーメーション、変革にあります。これからDXの進捗度も同様に、進捗度の変化量で計測するのがいいでしょう。まさにDX推進そのものが変革しているかで、対象の変革を推し量るということになります。

具体的には現状のDXの進捗度を前節のメトリクスで計測し、半年または1年後に同様に計測し、その差異が進捗度(の変化量)になります。または逆に半年前または1年前の進捗度を思い浮かべて計測し、現状の進捗度と比較します。

このように計測した差異がDXの成果の定量的評価になります。正確にはそのひとつになります。
今日辺りのまとめ「そうだ DXの定量的評価 しよう

参考:
中小規模製造業者の製造分野におけるデジタルトランスフォーメーション(DX)推進のためのガイド |
DX推進指標 

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五味弘
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