
SDxマンガFAQ(2)「SDxっておいしいの?」

ソフトウェアデファインドの利点とは
ソフトウェアデファインド(SDx)とは、ソフトウェア(S)で対象(x)の主要機能を定義(D)することです。従来は対象の一部の機能を豊富にする程度をソフトウェアで制御していましたが、SDxでは発想の転換をして、ソフトウェアが中心になり主要機能を定義することです。
ソフトウェアデファインドの利点はソフトウェアの持つ利点になります。そこでここではソフトウェアで対象の主要機能を定義する利点をみていくことにします。
柔軟な実装 - 低コストで機能定義
ソフトウェアはハードウェアと比較して、低コストで対象の機能が実装できます(少なくともこのように思われています)。これを活かして、機能を柔軟に実装できます。これがソフトウェアデファインドの利点のひとつです。
この柔軟な実装により、市場環境が変化しても対応することが可能です。例えばOTA(On The Air)による対象のバージョンアップでも、ソフトウェアデファインドであれば、主要機能でさえもバージョンアップも可能です。
柔軟な企画 - 自由な発想で商品企画
ソフトウェアデファインドを念頭にすると、製品やサービスの企画が自由に発想できます。ソフトウェアデファインドでは低コストで対象の機能を定義できるので、対象の企画会議でも色々と自由にアイディアが出てくる機会があります。
従来のハードウェアを中心に機能を定義しているときは、企画段階でもネジの部品1個の価格さえも気になっていました。これがソフトウェアで実装することにした途端、なぜかソフトウェアのコストは気にしなくなっている場合が多くあります。実に不思議です。
このようにソフトウェアはタダで作れるものと思われているうちは、企画会議では自由で大胆な発想ができます。実に素晴らしいです。
柔軟なサービス - 製品だけでなくサービス展開へ
ソフトウェアデファインドは製品の主要機能を定義するだけでなく、その製品を中心としたサービス展開が自由に柔軟にできます。ソフトウェアはサービス展開のための機能実装が低コストなため、柔軟に可能になります。
例えば、ソフトウェアデファインドビーグル(SDV)では自動車をソフトウェアで定義するだけでなく、移動サービスやさらに交通システム全体のサービスを提供することが可能になります。
アジリティ - 柔軟さから来る利点
ソフトウェアデファインドの柔軟な実装・企画・サービスから、結果的にアジリティが向上します。このアジリティがソフトウェアデファインドの最大の利点です。
製品やサービスを早期に提供でき、不備があれば早期に解決し、不足があれば早期に補完することができます。これがアジリティであり、ソフトウェアデファインドです。
拡張性 - 柔軟さから来る利点
柔軟な実装や企画、サービスが可能であることから、それぞれに対して柔軟な拡張ができます。このように柔軟性と拡張性は表裏一体のものです。
拡張性は将来的にもユーザに満足を与えることができるものです。これが顧客満足度の向上になります。
マインドセット - 柔軟さから来る利点
ソフトウェアデファインドの持つ柔軟さから、マインドセットの転換があります。従来の固定的な凝り固まったマインドセットから、課題にも機会にも柔軟に対応できるマインドセットを持つことができます。
これは物理的な対象だけでなく、たとえば会社や社会などの組織や文化風土のマインドセットにも対応できます。ソフトウェアデファインドの考えをこれらに適用することで、従来のマインドセットから飛躍することができます。
個々のSDxの利点 - SDVやSDS、SDN、SDCなどの利点
これまで紹介してきたソフトウェアデファインドの利点は、SDxの一般的な利点です。ここではSDV(Software Defined Vehicle)やSDS(Software Defined Storage)、SDN(Software Defined Network)、SDC(Software Defined Computing)などの個々のSDxの利点を見ていくことにします。
例えばSDVの利点はソフトウェアのバージョンアップで機能を追加したり、既存機能を変更したりすることが可能です。 これにより、最新の機能を提供することができます。この他のSDxについても同様な利点があります。
(予告)SDの欠点
今回は前回の定義でも簡単に紹介していたSDxの利点をくわしく見てきました。
このようにソフトウェアデファインドは前述したように柔軟さから来る多くの利点がありますが、欠点もあります。今回はSD上げのFAQなので、欠点は別のFAQで紹介するようにします。これもお楽しみ?にしてください。
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