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SDxマンガFAQ(4)「SDxってどこがちがうの?」

ソフトウェアデファインド(SDx)は他のものとどこが違うのでしょうか。SDxと呼んでいない他の製品やサービスでもソフトウェアが入っていて、機能の一部をソフトウェアで制御しています。ソフトウェアの程度の差異だけなのでしょうか。ソフトウェアを中心に、さらに言えば、それを使う人間を中心に、対象の機能やさらに価値を定義したものこそがSDxであり、ソフトウェア中心というところが大きな違いです。

ソフトウェアデファインドはどこが違うのか?

ソフトウェアデファインド(SDx)は今までのものや他のものと比較して、どこが違うのでしょうか。

SDxと呼んでいない製品やサービスでもソフトウェアは入っています。そして機能の一部をソフトウェアで制御しています。この意味ではこれらもソフトウェアデファインド(ソフトウェア定義、SDx)と言えるかもしれません。

これらのものとSDxはどこが違うのでしょうか。

従来の製品

従来の製品でも機能の一部をソフトウェアで制御しています。この意味ではソフトウェア定義と呼べるでしょう。
SDxと従来のものとの違いは、ソフトウェアで制御している割合の違いだけなのでしょうか。この答えは「そうではありません」となります。

確かに従来のものをSDxと呼び変えているだけのものもあります。これはDXのときでも多く見られたものです。単なるIT化をDXと呼んでいるのが多くありました。これはこれで、有効に収益向上に役立っていました。
同様に従来のものをSDxと呼んで、効果があれば、それはそれでいいのでしょう。

従来の製品は、過去のハードウェアデファインドの流れに沿ったものであり、ハードウェアのお守り・拡張として、ソフトウェアが従属しているものです。つまり過去の延長上にあるものです。

SDxの違い

従来のハードウェアデファインドの世界でも、「ソフトウェア重視」の流れがあります。SDxも確かにその流れの延長にありますが、考え方の変換、パラダイムシフトがあります。

ソフトウェアを中心に、さらに言えば、それを使う人間を中心に、対象の機能やさらに価値を定義したものこそがSDxであり、ソフトウェア中心というところが大きな違いです。ソフトウェアセンタード(ソフトウェア中心)ヒューマンセンタード(人間中心)が違いのキーワードになります。

ソフトウェアを中心に、対象の機能を定義することで、柔軟に臨機応変に対象の価値を向上させることができます。これが従来と違う利点です。SDxの利点の詳細は「SDxっておいしいの?」を参照してください。

SDxの判定基準

SDxかそうでないかを簡単に見破るコツがあります。これは製品の物理的な重量を見ることです。ソフトウェアには重さはありません。だから製品の重量が軽いか重いかどうかで、SDxかどうかを見破れるのです。たぶん。

上記の判断基準は置いておいて、まじめな判断基準を考えてみます。SDxはソフトウェア中心と書きましたが、この「中心」という言葉は主観的であり、恣意的であり、定量的な判断に使えません。まさに言ったもの勝ちです。

このため、定量的に判断できる基準を考える必要があります。それにはハードウェアとソフトウェアのバランスを見ることが必要です。前述したようにソフトウェアで制御している割合が、従来とSDxの違いである可能性の話がありました。この割合を定量的にデータとして収集し、判断基準とします。

例えば、ハードウェア定義の割合を調査するときの材料になるものには、ハードウェアの部品点数があります。重量ではありません。部品点数でハードウェア定義の割合を間接的に調査します。

ソフトウェア定義の割合を調査するときには、ソフトウェアの規模で計測することができます。ソフトウェア規模には色々な尺度がありますが、たとえば、ソースプログラム行数(SLOC, Source Lines Of Code)があります。

この部品点数とSLOCを計測することで、これをもとにしてSDxの判断基準にします。SDxの対象によって、この割合は大きく違いますので、対象毎に基準は違ってきます。また絶対的評価は難しいので、最初は相対的評価になるでしょう。

相対的評価として、部品点数とSLOCに大きな変化があったときに、それがSDxへ異世界転移したと判断できます。
このデータが多く集まれば、絶対的評価にも使えるでしょう。例えば、部品点数が3割減で、SLOCが2倍になったら、SDx認定をするというようなものができるかもしれません(どこかが商売として、認定機関を作るかも)。

SDxマンガFAQ案内

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五味弘
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