SDxマンガFAQ(13)「DXとSDの関係は?」
DXとSDの関係は?
今回はDX(デジタルトランスフォーメーション)とSD(ソフトウェアデファインド)の関係を見ていくことにします。両者は共通点が多くありますが、異なる点もあります。果たして両者の関係は?
DXとは
DXとは、価値を創造するという目的のために、デジタル技術によって対象を変革することです。このように、DXは変革こそが価値創造の本筋であることを明示しています。
DXの鍵となるのはデジタルデータであり、それを制御するのはデジタル技術であり、その中心はソフトウェアです。このように、DXではソフトウェアは重要なものになります。
SDとは
SDとは、価値を創造するという目的のために、ソフトウェアで対象の機能や価値を定義することです。このように、SDはソフトウェアで定義することこそが価値創造の本筋であることを明示しています。
SDの鍵となるのはデジタルデータであり、それを定義し制御する中心がソフトウェアによる定義です。このように、SDではソフトウェアは中心になります。
DXとSDの共通点とは
前述のように両者は類似点が多く、多くの共通点があります。たとえば両者ともデジタルデータが鍵になることは同じです。
両者の鍵となるデジタルデータを制御するのがDXでいうデジタル技術であり、その中心となるのがSDでいうソフトウェアです。このように両者はデジタルデータの制御を類似のものを中心に考えています。
DXは対象の変革により目的達成を目指していますが、SDは対象のソフトウェア定義により目的達成を目指しています。この点は変革とソフトウェア定義というレベルの違うものになっています。
DXとSDの相違点とは
前述のように、DXでは変革という点と、SDではソフトウェア定義という点で異なっています。
両者の変革とソフトウェア定義というのはレベルが違う概念になっています。変革という目標に対して、そのための手段としてのソフトウェア定義というように捉えることができます。
DXとSDの関係とは
前述の相違点から「SDはDXの一手段」と考えるのが一番しっくりと来ます。つまりSDを好意的に見れば「SDはDX推進の鍵」となります。
DXは変革こそが本筋であることを明示していますが、一方、SDではソフトウェアで定義するという従来のハードウェア定義の世界からの変革になっています。つまり変革の範囲は局所的になっています。
SDを弁護するなら、ソフトウェア定義でハードウェア定義からの変革だけでなく、対象全体を変革することも含んでいます。きっと、たぶん。
でもここではDXを主体的に扱いますので、「SDはDXの一手段」という結論にしたいと思います。もちろんこれは恣意が入っています。
(予告)総集編
今回はDXとSDの関係を紹介しましたが、次回は今までのFAQの一覧として総集編を紹介する予定です。
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