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SDxマンガFAQ(14)「SDは開発現場でどう?」

ソフトウェアデファインド(SD)は従来のハードウェア中心の世界を変えてきましたが、実際のソフトウェアの開発現場ではどのようにSDを導入していて、どのように役に立っているのでしょうか。
従来ではソフトウェアはハードウェアを部分的に制御するものとして、ハードを拡張するものと考えられてきましたが、SDでは主客が逆転してソフトウェアの部品のひとつとしてハードウェアを捉え、ソフトがハードを含むシステム全体を制御(定義)するものになりました。これによってソフトウェアの作りが変わってきて、開発現場に変革をもたらしています。

SDはソフトウェア開発現場で

どのように捉えられるのか

従来の組込みソフトウェアの開発では、ソフトウェアはハードウェアを部分的に制御するものとして開発されてきました。ソフトはハードの機能を拡張するものとして考えられてきました。

ソフトウェアデファインド(SD)の考えでは、ハードとソフトの主客が逆転して、ソフトウェアの部品としてハードウェアを捉えるようになり、ソフトがハードを含むシステム全体を制御(定義)するものになりました。

どのような影響を与えるのか

このSDによって、ソフトウェア開発現場にどのような影響があったのでしょうか。

従来ではハードからの指示(シグナル)でソフトが起動し、ハードの機能を拡張するようにハードの動作を制御していました。一方、SDではソフトの指示でセンサやアクチュエータのハード部品が動作します。

これから、システム設計に影響を与えます。SDによってシステムのアーキテクチャはソフトウェアを中心に、ハードウェアを部品にする設計になります。

ソフトウェア品質も、ソフトウェアがシステムの全責任を負うようになり、ユーザの利用時品質が重視されるようになります。なお、もちろん従来の機能品質も必要です。

これらから、メカ、エレキ、ソフトの身分制度があった時代からの革命になり、まさにソフトウェアが天下統一する時代になります。

どのような利益があるのか

SDそのものの利益は、システム全体をソフトウェアで再定義することで、柔軟に早期に対応できることで、新たな価値を提供できるようになります。

それではSDはソフトウェア開発現場にどのような利益をもたらすのでしょうか。それとも面倒なことばかりを押し付けているのでしょうか。

(1) ソフトウェアの考えでシステム開発
SDの開発現場に与える利益は、ハードウェアを部品として扱うことで、システム全体の開発をソフトウェアの考えで実施できるようになります。

例えば、オブジェクト指向を方針としている開発現場では、オブジェクト指向の考えで、システム全体の設計が行えます。

SPLE(ソフトウェアプロダクトラインエンジニアリング)やSBOM(ソフトウェア部品表)などハードウェア発祥の方針ではなく、ソフトウェアの方針で天下統一できます。
# すみません、この段落は独り言です、無視してください。

(2) ソフトが長生き(ハードの入れ替えが容易)
従来では、ソフトはハードの一部分であるので、ハードと生き死にを一緒にしていました。このため、ハードを入れ替えるときはソフトも入れ替えることがありました。

SDでは、ソフトが主体でハードが部品としての客体になるので、ハードを入れ替えても、ソフトは生き続けることができます。ソフトは長寿命になります。逆に言えば、ハードの入れ替えにおけるソフト開発のコストは小さくなります。

気に食わないハードがあれば、それを捨ててもいいのです。ソフトが天下統一できます。
# すみません、この段落は独り言です、無視してください。

(予告)総集編

今回はSDと開発現場の関係を紹介しましたが、次回は今までのFAQの一覧として総集編を紹介する予定です

SDxマンガFAQ案内

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五味弘
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