DXの決め手は現状の脱皮
DX再考!その目的と手段
ここでDXを再考してみます。DXの目的は例えば、持続的な成長、もっと言えば持続的なお金儲けがあります。この目的のために、DXをします。決してDXが目的ではありません。DXは手段です。
手段としてのDXは名前の通り、デジタルデータとデジタル技術を活用して、何らかの対象を変革します。このように、DXは目的達成のためにデジタルで対象を変革します。
この意味では、目的とそのための変革対象がDXでは大事です。しかしここでは、DXにおける手段の決め手を見ていくことにします。
DXのキーワードは変革
DXは目的のためにデジタルで何らかを変革する手段のひとつです。DXでは変革するための手段としてデジタルを使います。つまり目的達成のための手段のひとつがDXで、DXでの変革のための手段がデジタルです。逆から言えば、デジタルは変革するための手段であり、変革は目的のための手段です。この結果、「目的>>変革>デジタル」の関係になります。
DXのキーワードとなるのは手段としてのデジタルではなく、それによる変革です。この変革とは何者でしょうか。何をすれば変革と言えるのでしょうか。カイゼンやイノベーション、リボリューションなどとの関係はどうなのでしょうか。
変革とは進化
変革という言葉はDX(Digital transformation)のtransformationの訳語として、DXの文脈では使われています。でもtransformationは「トランスフォーマ」の変形ロボからわかるように、変形とか、変身とかの意味が強いです。
つまり変革とは変身というくらいの強い意味があります。これはカイゼンレベルではなく、見栄えのお化粧や品質向上のダイエットレベルではありません。変革とは、現状の姿を捨て、蛹から脱皮し、蝶に変わる変態です。変革と変身であり、別の生命体に進化することです。これが変革です。
これくらいの変化がないと変革とはいえません。このためには覚悟とコストが必要です。変革は血が流れます。このため抵抗も大きいです。でも変革が必要です。
変革の決め手は現状からの脱皮
変革、つまり進化で重要なのはレガシーからの脱却であり、現状からの脱皮です。現状からの脱皮を目指す過程で多くの反発が出ます。抵抗勢力が陽に陰に現れます。陽に現れる抵抗勢力はいいことで、彼らを味方にできるチャンスがあります。
問題は隠れて抵抗する勢力です。これはやっかいです。なにしろ、彼らはやった振りをするのが得意です。これを見破らなくてはいけません。それも時間延ばしのテクニックを見破るのは至難の業です。
このように前途多難な面もありますが、現状からの脱皮が決め手になります。この強い思いと決心が、現状からの脱皮ができ、進化することができます。苦しみながら、そして楽しみながら、変革を進めましょう。
ということで今日の結論。「DXの決め手は脱皮」 以上です。
マンガFAQの引用元:中小規模製造業者の製造分野におけるデジタルトランスフォーメーション(DX)推進のためのガイド |