データ交換はDXの命綱
データ交換の悲喜劇
データは自分だけのものではありません。自分だけのデータにあまり価値はありません。データは他の人と交換することで、新たな価値が生まれるのです。自分だけの日記よりも、交換日記にした方が、夢が広がるでしょう。たぶん。
データを交換するときに問題になるのが、相手のデータの意味を理解できないことです。相手のデータの意味がちんぷんかんぷんで、自分のデータは相手にわかってもらえないという悲劇が演じられます。そこで身振り手振りでデータの意味をわかってもらおうとすると、そこでは喜劇が演じられます。
このため今は昔、20世紀にEDI (Electronic Data Interchange, 電子データ交換)が声高に叫ばされました。まだネットワークが不整備な時代であったにも関わらず、企業間でのデータ交換は企業間連携の命綱でした。それが成功したかは(事情により削除されました)。
データ交換の第三形態へ
データを交換する最低限のマナーは、データ間のインタフェース部分での共通の取り決めをすることです。これがEDIの基本です。最低限のマナーです。これがデータ交換の第一形態です。
EDIがさらに進めば、データの規格を決めて、データを共通化することです。これがデータの第二形態です。これは多くの場面で定義されています。動画ファイルの形式やマイナンバーの形式など色々なところでデータの規格が決まっています。
さらにどのようなデータが来ても共通化できるように構造と意味を抽象化するためにメタデータ(データのデータ、データの構造や意味を表すデータ)を用いるのが第三形態です。近年のデータスペースもこのレベルです。たぶん、そうなるはずです。でも日本はわからないですが。
データ交換は企業間連携の命綱だけど
この表題はまぁ当たり前のことを言っているだけです。データ交換なしに連携はありえません。LINEでスタンプだけで会話しているようなものです。あ、でも半分はスタンプだけで会話が通じるかもしれませんが。
ドイツのインダストリー4.0でもデータは重要な項目になっています。日本のコネクテッドインダストリーズでもネットワークに接続するためにも重要なものになっています。DXの文脈でもデジタルデータがDX推進の鍵となっています。
しかしデータ交換さえ、第一形態でさえできていないのが日本の現状です。日本は垂直統合の企業間連携が多く、その中で独自のデータ交換をしている場合が多く、また古き伝統的な方法でデータ交換をしていることが多く、目も当てられない状況もありました、いえ、今でもあります。
シンのデータ交換は
データ交換は将来を見渡して、その方法を決めるべきです。そうしないと、今でもファクシミリでデータ交換をする羽目になります。レガシー問題は色々なところで発症していますが、データ交換でもその症状例があります。ええ、印鑑は止めましょう、電子印鑑はその方向性、大丈夫でしょうか。
すべてのものは記号化できる(ゲーデルの不完全性定理を参照(しなくていいです))ので、すべてのものはデジタルデータにできます。デジタルデータの統一場理論はまだ確立されていませんが、シン(新、真、神)のデータ交換を目指して、自分のデータを見直してください。きっと無駄、矛盾、無謀なデータが見つかることでしょう。
ということで今日の結論。「データ交換は命綱、決して手を離すな」以上です。
マンガFAQの引用元:中小規模製造業者の製造分野におけるデジタルトランスフォーメーション(DX)推進のためのガイド
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