ローイングで結果を出すための『関心の輪』『影響の輪』の活用法20241116
かなり昔に読んだ本の一つに
スティーブン・コヴィーの著書『7つの習慣』
という本があり、
他の本を読んでいるのとその一節が出てきて、
ローイングのパフォーマンスを高めるうえでも、
というか、
ローイングのパフォーマンスが高い選手の一つの共通点ですので、
ぜひ今回の記事で紹介したいと思います。
「関心の輪」と「影響の輪」
「関心の輪」と「影響の輪」という考え方をご存知でしょうか?
この心理学のツールは、ローイングのパフォーマンス向上だけでなく、
人生全般で役立つ重要な視点を提供しています。
この記事では、この2つの輪を活用して、
どのように自分の時間やエネルギーを最大化し、
競技で結果を出すかを具体的に解説します!
簡単な説明はコチラ。
1.関心の輪 (Circle of Concern):
この輪には、私たちが関心はあるけど、直接コントロールできないことが含まれます。たとえば、世界平和や他人の意見など、気にはなるけど、自分の行動では影響を与えられない、変えることが難しい事柄がここに含まれます。
2.影響の輪 (Circle of Influence):
この輪には、私たちが実際に影響を及ぼすことができる範囲の事柄が含まれます。これには、自分の行動、選択、態度などが含まれ、これらは直接自分で管理したり変えたりすることが可能です。
トップアスリートに共通する考え方
トップアスリートになればなるほど、
この「影響の輪」に対して自分の時間や努力を100%注ぐことに集中している印象があります。
逆に言うと、
自分ではコントロールできない「関心の輪」を広げすぎないようにして、
影響の輪への時間、努力が薄まらないようにしています。
具体例:うまく行かない選手の特徴
関心の輪(自分でコントロールできない事柄)に集中してしまう
他人の行動、言動
他人がどう行動するか、どんな発言をするかは誰にもコントロールできません。それなのに、相手がどう動くかばかりに集中やエネルギーを使うのは非常にもったいないですし、意味がありません。
気にすべきは自分自身の行動、言動です。
相手が、自分に対してどんな行動をとるか言動をとるか予想することは、その後の自分の対応を決める上で非常に重要ですが、
気にし過ぎは何も生みません。
自分がどう行動するか、発言するのがベストか。それが最も重要です。
大会での相手チームの実力や戦略
他のチームがどんなスピードでスタートするのか、どんなレースプランを立てているかはコントロールできません。相手を気にする余り、自分たちが今まで培ってきた能力を発揮できずに大会を終えてしまうことほど、もったいないことはありません。大会の運営やジャッジの判断
ウォーミングアップ時のイエローカードや、その他審判に対する不平不満。これも他人の行動、言動と同じでコントロールできません。
どんなことがあっても、次自分が何をすべきか、という自分自身に対する行動に集中しない限りは、せっかくの大会が審判員のことで頭がいっぱいになってしまい、レースに集中できなくなります。チームメイトのモチベーションや練習態度
他のクルーのやる気や集中力は基本的には変えられません。やる気の無いクルーの中に囲まれても、モチベーション高く自分がトレーニングできるかどうかは自分次第です。逆にそういった姿勢がチームメイトのやる気に火を付けたりします。過去の結果や記録
すでに終わったレースの結果や、自分や他者の過去のタイム。
「俺は何々大卒」「インカレで〜位だった」というのも、
もう自分では変えられない話です。
その思い出を、今の自分の行動を変える、促進する上で使うのであれば良い使い方になりますが、
過去を過去としてただ関心を持つだけは、現在の時間、エネルギーの無駄である可能性が高いです。
影響の輪(自分でコントロールできる事柄)に集中する例
日々の練習への取り組み方
練習に集中する、技術を磨く、体力をつけるなど、日々の努力は自分次第であり、完全にコントロール可能です。自分自身が完璧に影響を与えられることに集中することが成長のカギです。食事や睡眠、体調管理
栄養バランスを考えた食事、十分な睡眠、疲労時の対処など。
何を食べ、何を食べないか。何時に寝て、何時に起きるか。疲労時に休むか、ここが踏ん張り時と思ってトレーニングをやり切るか、それらを決めるのは自分自身です。自分が判断し、決断できることに集中することは、自分の人生に責任を持つうえでも非常に重要です。自分のレース戦略
スタートのペース、500mごとのプラン、スパートのタイミングなど、自分のレースプランを考える。相手がこうきたら、こうする、こうきたらこうする、と決めるのも良いですが、そもそも自分たちがどのようなペース、レースを組み立てるのが理想なのかをまず決めること、それに集中することが、最も実力を発揮するうえで重要です。コーチや周囲からの助言の取捨選択
コーチや周囲からどんなアドバイスをもらうかはコントロールできませんが、もらったアドバイスをどう活かすかは自分が完全にコントロールできます。何を受け入れ、何を受け入れないか。また、どの人からアドバイスをもらうかを判断することも自分自身が決めれることです。
意識から全ては始まる。
時間やエネルギーはすべての人が持っていますが、有限です。
この時間やエネルギーをどこに注ぐかを決めることで、めちゃくちゃパフォーマンスが変わってくると思っています。
もしもっとパフォーマンスを向上させたいのであれば、
影響の輪に集中する
練習中は何より自分の課題にフォーカスする。関心の輪を広げすぎない
関心の輪をきっかけに自分の行動が変わることはありますが、
多くの場合において他人の行動、日頃のニュース、インスタ、Tiktokで流れてくる情報は自分の影響の輪には入りません。関心の輪に時間やエネルギーを使うことを極力少なくして、今自分が影響を与えられる部分に注力することが、最も自分の人生を生きられるカギだと思っています。ゆくゆくは影響の輪を広げていく
自分自身に集中し、自分を向上させようとする姿は、周囲の人に大きな影響を与え、結果的にコントロールできなかったはずの周りがうまい具合に良くなっていくことがよくあります。
「あなたがいてよかった」は、誰かのために生きたからもらえる言葉ではなく、自分自身に集中したからこそ得られる言葉のように思います。不思議ですが。
以上になります。
参考になれば幸いです!
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