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2000mエルゴで自己ベストを更新するために:ゾーン別トレーニングの重要性20241011

2000mのタイムトライアルは、短距離でも長距離でもない、「スピード」と「持久力」のバランスが求められる競技です。多くの人が「とにかく全力で漕げばいい」と思いがちですが、それでは後半に失速し、思ったようなタイムが出ないことが多いです。今回は持久力の向上を目的に、ゾーン別トレーニングについて説明します。特に、「ゾーン2」と「ゾーン3」のトレーニングを組み合わせることで、2000mの最後まで力強く漕ぎ続けられる体を作り上げることができます。



なぜゾーン別トレーニングが必要なのか?

2000mレースで最もよく聞く課題は、「バテる」ことです。「バテる」とは、主に2つの要因で引き起こされます。1つは、エネルギーが枯渇し、筋肉が動かなくなること(筋疲労、持久力の不足)。もう1つは、酸素が不足し、乳酸が体に蓄積し、酸性化が進むことでパフォーマンスが低下する(血液の酸性化)です。この2つの状態が同時に発生することで、特にレースの後半でペースが崩れやすくなります。

ゾーン別トレーニングでは、これらの「バテる」原因を克服するために、酸素を十分に利用できる体と、酸素が不足しても動ける体の両方を鍛えます。具体的には、ゾーン2のトレーニングで持久力を養い、ゾーン3のトレーニングで高強度運動に耐える力を強化することで、最初から最後まで力強く漕ぎ続けることが可能になります。

(参考)


ゾーン2:持久力の基礎を作るトレーニング(60分間)

ゾーン2は低〜中強度(最大心拍数の73〜82%程度)で行うトレーニングです。この強度では、体が主に脂肪をエネルギー源として利用し、グリコーゲン(筋肉内エネルギー)の消費を抑えます。これにより、長時間運動を持続できる基礎的な持久力を作り上げ、2000mレースの後半でバテずに漕ぎ続ける体を作ります。(ちなみにゾーン1はそれよりも低い強度、これも大事ですが、今回はゾーン2、3を主役にします)

  • よくある例:ゾーン2でのトレーニングを実施した選手は、レースの後半1000mでペースが落ちにくくなり、500mの平均ペースが3秒向上した。

  • 60分間のゾーン2トレーニングは、持久力の基礎を固める理想的な方法の1つです。心肺機能を向上させ、エネルギー供給の効率を高め、疲れにくい体を作ります。特にフォームを安定させるための練習にも最適です。

ポイント:ゾーン2トレーニングは週2回、1回60分以上を目安に行いましょう(ゾーン1はたくさん)。疲労が少なく、フォームの維持に集中できるため、長時間の漕ぎにも耐えられるようになります。これにより、2000mレース後半でのペースを維持することができるようになります。


ゾーン3:高強度持久力を鍛えるトレーニング(20分間)

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