ともだち、いるかな?
何もかも話せるわけじゃないんだよ。
言いたいことも、言えないかもしれない。
それでも、やはり、どこかにいてほしい。
いや、いるはずなんだけど、なかなか会えてないんだ。
第一、自分自身がどこにも行ってないじゃないの!
そうなんだよ。どこにも行けてないんだよ。
どこかに行くと、すぐにコロナになってしまうなんて、
奥さんに言われて、毎日小さくなっているんだ。
ホントは、誰かに会いたいし、友だちなのか、
知り合いなのか、先輩なのか、よくわからないけど、
つまらない話をして、ためになる話を聞かせてもらい、
グダグダしたいんだけど、
そんなことができなくなっている。
だから、もう誰にも会わないことが基本で、
知らない人とすれ違っても、できれば関わらないことが第一になっている。
ああ、つまらないね。
それでいいのかと思ってたけど、それはよくなかった。
おい、キタローって、自分の得になることばかり考えている、
とんでもない食わせモノのともだちでもいいや。
あの人は、キタローの友だちだったのかなあ。
キタローくんは、心が広いから、友だちになってあげてるんだろう。
ねずみ男は、こいつに付いていくと、何か面白いことがあるんじゃないか?
と思ってて、やはりともだちなんだろう。
そんな、くされ縁みたいなの、オラあるかなあ。
みんなあまりにオラが引っ込んでるから、誰も声をかけてくれなくなってないかな。
それが心配だ。オカンでさえ、オラに声をかけないぞ。
オラも、みんなに声かけて行かなくちゃ。
ともだち、きっといるはずなんだけど、
どこにいるかな、オラのともだち。