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非接触の時代4 「6年続く自粛生活について」

前の投稿から2年が経った。
前回、偶然に身寄りのないこの地元の書店で友人にばったりあった話をした。
その友人はその後、家族で海外に移住し、つい先日に2年ぶりに帰国。合間を縫って、近況交換を兼ねて、また気の置けない時間を過ごさせてもらった。
その後2年間は、ご承知の通りコロナ感染のピークも押しては返しすこと7波を数え、いまやっと7波目が落ち着いてきたところ。

特に今年の夏は感染数も多く、学校も濃厚接触などで3回(一回につき5−6日)も登校禁止になり、3週間ほどは子供を家でみないといけない日が続いた。
ふたりのワンオペ育児で、誰に頼ることもできず、結局、子供の夏休み期間に至っては一人の時間なんてほぼ皆無に等しかった。

障害を抱えた子供も、今年は6歳になり、春から特別支援校に通っている。
未就学児童の療育保育園の時は、実質11時から2時すぎまでしか時間がなく、その間に家事や洗濯を加えると、誰かにあったり、打ち合わせの時間すらままならない。

ふたりの子供が小学生になり、以前よりやっと時間も確保できはじめ、今年の4月からは仕事もふくめた活動をより積極的に行えるようになってきた。

現在、重い病気を抱える小児病院の非常勤をさせていただき、子供たちのバイタルセンサーの開発を行っている。

社会がテレワークに寛容になったことは、本当に助かっている。

それでも、医療の現場はすべて非接触にすることもできず、特にコロナ禍において最前線で苦心し続けている。

そんな現状もあって、入院患者さんや在宅で看護されている方の、心拍数や呼吸数などの常時非接触のモニタリングのシステムや、環境の温度湿度、空気中の二酸化炭素濃度などのデータを計測する仕組みの開発を病院と共同研究でおこなっている。

医療の現場でも、手を触れないとできないこともある。
だからこそ、非接触でできるものは置き換え、人の必要な活動を支えないと行けない。

一番問題なのは、手と手を触れ合っていても、「心ここにあらず」になってしまうこと。

特に介護や看護の世界は、分単位で目まぐるしい作業の連続。

病院に入院していても。ポンと体温計を渡され、「熱を測っておいてくださいね」と言われる。

非接触が奨励されるので、なおさら無機質なやりとりになってしまう。

在宅で毎日介助しているので、身に覚えのあること。ついつい心や時間に余裕をなくして「作業」になってしまうのだ。

だからこそ、その余裕を生み出すための、最適化をテクノロジーでできないか?

これが、目下の挑戦になっている。

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