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「オーダー車だから良く走る自転車とは限らないんだよ。」というお話(43)

前回に続き「廣瀬さんと言葉や文字との距離感についての考察」です。
「掛かり付けの自転車屋さんとしてのヒロセ」という考え方、さらには付録にて「東洋医学」についても記させて頂いています。


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設計にまつわること 29 「オーナーさんという最重要パーツについて その6 廣瀬さんとの対話-B」


お客さんが発する曖昧で、見当違いで、不正確な言葉たち

廣瀬さんに自転車にまつわる「何か」を聞き出そうと来店される方の中には、持ち込まれた質問や疑問に対し、いっこうに明快な答えを返そうとされない廣瀬さんの姿勢に苛立ち、話の途中で帰ってしまわれる方が少なからずいらっしゃったそうです。
廣瀬さんが意地悪や秘密主義から、自らに対して答えをはぐらかしているのでは無いか、と曲解されてのことです。

でも、自転車に関し、廣瀬さんの口が重いのは、「一見さん」に限ったことではありませんでした。
廣瀬さん、すっかり常連になったお客さんの質問でも即答されないことが多かったですし、感想も鵜呑みもにされない。そんな、一面がありました。
お客さんの自転車やパーツに対する評価の言葉に対して、疑ってかかるような「癖」があったのです。

廣瀬さんのこの姿勢を良くご存知だった常連さんたちの中には、自転車について、何か突っ込んだことを廣瀬さんに尋ねたいが、自らの質問自体が曖昧と感じている時などは、廣瀬さんの横で、独り言風にボソッと自らの疑問や見解をつぶやいてみて、チラッと横目で廣瀬さんが会話に乗ってきてくれないか、反応をうかがってみられる方が多かったように記憶しています。

この廣瀬さんのスタンスは、その経験から来るところが大きかったようです。廣瀬さんが東京サイクリングセンターでアルバイトを始めた高校時代からの積み重ね、です。
お客さんたちの質問、疑問、クレームには、その問題の建て方、設定自体に的外れなのものが実に多かった、と言うのです。

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YouTube動画も含めた私のヒロセへの取材とアウトプットに対し、ご評価を頂ければとても有り難いです。どうぞ、よろしくお願い致します。(廣瀬秀敬自転車資料館 制作者)