「長編漫画の1巻は絵が下手」から教えられること

おはようございます。佐藤大朗(ひろお)です。会社を休んで三国志の研究をしています。おおきな校了があり、少し気持ちに余裕ができました。

子供のころ、思ってたんです。人気の長期連載漫画は、1巻は、絵が下手なんですよ。これは、「ネタ」とか「ツッコミどころ」だと思ってました。上手いんなら、最初から上手く書いてほしい。漫画家さんが、手を抜いていたとは思わないですが、さすがにこの下手さは、ないだろうと。
初期の絵のまずさは、傑作にとって欠点・キズになりかねないから、いまの画力で書き直してください…と思うことも。さすがに、そんな投書をしたりしませんでしたが(笑)

でも、ここに書いたのは消費者、受取手の目線です。
生産者、発信者の目線になれば、
「書き続けているから、上手くなった」に尽きます。

ここから引き出せる教訓、成功の法則、名作を生むための秘訣は、「とにかく書き続ける」ということです。
そのためには、やることはシンプルです。
①1日も早く、制作を始める
②1日も早く、ギリギリ販売できる及第点のスキルに到達する
③あとは、1日でも長く書き続ける

とにかく、①1日でも早く始める。漫画に限らず、なにか生産し、発信したいことがあるならば、猶予はないです。やるしかない。「やるか、やらないか」じゃないっす。「やらないか」という選択肢が、頭をかすめるならば、その時点で、挑戦は終了しています。
のちのち、しんどくなるので、やめたほうがマシです。

つぎに、②及第点を目指します。
ここが間違えがちなんですが、最初から、めちゃくちゃ傑作を作る必要はなく、既存のプロと完璧に肩を並べる必要もない。ギリギリ、発表することができる(お金を頂くことができる)レベルに到達する。これが大事です。良作をつくるための、入場チケットです。
漫画だったら、いきなりメジャー・デビューをできなくても、自分で印刷して、値段をつけて販売すれば、それでいいと思います。

新人が、既存のプロに勝てない、もっとも大きな理由が、既存のプロは、大量に発表をしてきた経験がある、という点です。既存のプロは、その経験を継続するための体制、仕組みなどを持っています。最初から、新人が敵うわけがないんですね。
自分もまた、経験を継続するための体制、仕組み、環境をつくるのが、最優先です。そのためには、及第点に早く到達して、発表を始める。

「いつか、自分史上、ベストの作品を発表する」という夢?を持っているひとは、①何もしていないひとは絶対に無理ですけど、②とりあえず及第点に到達し(たこととし)、発表者としてのループに身を置く、という直前で、ストップしている知人が多いような気がします。

蛮勇をふるい、②及第点に到達したことにして、発表&販売さえ始めてしまえば、あとは自然と、押し上げられていくというか、追い立てられていきます。やっているうちに、上手くなります。というか、上手くならざるを得ない…というのが、実際かも知れません。最低限の準備運動をすませたら、「流れるプール」に飛び込むのが大事です。
#ここが結論
1巻の絵が下手でも、長期連載をしているうちに、上手くなります。上手いの定義はさまざまでしょうが、少なくとも、洗練されていきます。

環境やプレッシャーを感じ「押し上げられる」のがイヤ、「追い立てられる」のが不快だわ…というひともいるでしょう。それならば、ギリギリ及第点の作品でデビューしてから、即、引退をすればいいです。その場合であっても、「死の床での後悔が減る」という効能があると思います。

それなりにスキルアップに努めてきたのだが…というところで止まっている方は、最初は何でもいいから、値段を付けて、陳列してみてください。

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