第三回「蝶の治」のすゝめ&落語体験ワークショップ&第一回桂蝶の治落語会in三原
独演会を終え、2年目を迎えた「桂蝶の治ひろしま落語会」ですが、長い放浪の末、ようやく「ここで続けていきたい!」と思える会場に出会いました。
そんな麻乃亭で開催された【第三回「蝶の治」のすゝめ】は、漠然と思い描いていた理想の形を実現できた落語会となったと感じています。
そもそも、この会場との出会いは2023年の秋、三遊亭圓丸師匠の落語会が麻乃亭で開催されることを知り、何か運命的なものを感じて訪れたことがきっかけでした。
圓丸師匠の落語は一席目から「芝浜」とググッと惹きつけます。
築120年の古民家の佇まいに落語がスッと溶け込んでいくような、この空間が観ている人達を優しく包み込むような不思議な空気を感じました。
「ここだ!」と直感的に思い立ち、すぐに会場を押さえ、迎えた6月。
大雨にも関わらず多くのお客様にお越しいただきました。
また、この二日間は親子丼やパンといった出店もあり、落語が始まるまでの時間、イートインスペースでお庭を眺めながら食事をしたり、古民家の見学をしたりと思い思いに楽しんでいただける落語会になりました。
「鑑賞する落語」とはまた違った、「落語で楽しむ」という新たな形を作れた二日間でした。
さらに、「落語体験ワークショップ」も初開催。
もともと子ども向けのワークショップをやってみたいと思っていたこと、そして蝶の治さんも「挑戦したい」と言って下さり、麻乃亭さんの胸を借りて開催する運びとなりました。
開催するにあたって、私自身もワークショップデザインを学び直し、準備に準備を重ね、非常に満足度の高い内容に仕上がったと思います。
子どもたちが積極的に参加し、蝶の治さんもその子どもたちの心をしっかり掴んでくださり、大盛り上がりの時間となりました。
最後にはあの蝶の治さんが少し疲れ気味になるほどの熱気だったのです!
そんな大盛況だった麻乃亭を後にし、翌日向かったのは三原。
蝶の治さんの最初の師匠である蝶花楼馬楽さんの出身地で開催した落語会。
馬楽師匠のご親族や親友の方々の前で、形見の演目を堂々披露して下さいました。
三原市長の挨拶や地元ケーブルテレビの取材、馬楽師匠の後援会の方々との茶話会もあり、蝶の治さんにとっては緊張の連続だったと思います。
それでも堂々と務め上げる姿を見て、「応援してきて良かった」と心から感じるひとときでした。
この三日間を通して、「桂蝶の治ひろしま落語会」としての方向性や、これからの三年目の展望がより明確に見えてきました。
これまでの挑戦を糧に、さらに進化する「桂蝶の治ひろしま落語会」をどうぞよろしくお願いいたします。