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考011 WAVE ONE RACING SUIT

ここ数年のレーシングスーツ(ワンピとも言うので、以下ワンピ)の発展は凄まじいです。アイススケートに負けず劣らず、鮫肌、メッシュ、空力効果のある素材、それらを部位ごとに変えたり、あるいはフロントジップが当たり前だったところにバック(背中)ジップが登場した時にはちょっと衝撃でした。どうやって締めるの?と。

とは言え、それは世界選手権など本当にスペシャルな時か、潤沢なプロチームが使うものに限られ、一般的にはオーソドックスなフロントジップ、ライクラ素材がほとんどです。それでもメーカーによって出来上がりには違いがでるもので、多分に好みにもよるのですが、生地が硬かったり、縫製が甘かったり、ファスナーが閉まらない、腿がキツい、なんてのは避けたいものです。

安く作ろうと思えば数千円でもできますが、やっぱりせっかく作るなら動きやすいものがいいですよね。

今回はWAVE ONEというメーカーのワンピです。
WAVE ONE自体は自転車ウェアの会社ですが、自転車とスケートのワンピは、お尻パッドの有る無しの違いだけですので問題ありません。

さてこの会社、現在は超大手のパールイズミに続く国内2番手ポジションですが、実は元々女性下着のメーカーだったそうで、自転車ウェアメーカーとしての歴史はそこまで古くないのです。なのにどうして急速に伸びてきたのかと言うと、まあマーケティング戦略とか、いろいろあるとは思いますが、やはり品質なのだと思います。

女性の下着って、デリケートの極みじゃないですか。ちょっと縫製が荒かったり、金具が肌に当たろうものなら、すぐかぶれたりしてクレームの嵐になりますよね。そこで磨かれた技術がそのままサイクルウェアに転用されているのです。
そもそもサイクルウェアに乗り出したのも、嘘か誠か、社長の自転車好きが高じてという話なので、こだわりも並ではありません。社長自ら現在もいろんなアイデアを出しながら、世界中飛び回っているようです。

国内生産なので、安いものに比べるとややお値段は張りますが、見合った品質があります。縫製しかり、プリントの発色や、縫合の位置合わせへのこだわりなど、ジャパンスタンダードが健在です。品質にこだわった日本代表ワンピもWAVE ONEでした。転べば破れてしまうものですが、それで0.001秒でも速くなるなら、ちょっと良いものを買ってみたいところですね。

WAVE ONE
http://www.wave-one.com/

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