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2024年秋のウィール雑記①

 2000年代からつい5、6年前までのスピード競技用ウィールは、MatterかMPCの2択でした。それがコロナを挟んで蓋を開けてみると業界シェアも値段もすっかり様変わりしました。 

Phoenix

 Powerslideから出たこのウィールが近年一番の衝撃でした。ほとんどの選手が200mのリンクで1周あたり0.5~1秒近く速く走れるようになり、そのまま長距離でもベストタイムを連発しました。0.1秒で一喜一憂するこの種目では異常とも言える差です。

 衝撃だったのは性能だけでなく、値段もです。ありがたくない方向で。
 2024年秋の時点で相場は5万円後半から、為替次第で6万円にもなります。インラインスケート 黎明期の1セットが1万4千円ほどだったことを考えると4倍です。他のブランドも近年は3万円以上がスタンダードになりつつある昨今でもこの価格は飛び抜けています。

 それでもこれを使わなくては戦えないのですから金額は諦めるとしても、そもそも現在では店頭に並ぶことがほとんどなく、購入ルートの確保自体が困難です。スケート先進国以外では、知り合いの伝手、大会の出店でたまたま数セット残ってた、というような買い方しか今のところ手に入れられず、その希少性も価格に転嫁されているかもしれません。工場の生産限界なのか、メーカーの生産調整なのか確とは分かりませんが、もう少し落ち着いた価格になってほしいものです。

 なお、発売初期は赤いハブと青いハブがありつつどちらも同じという説明でしたが、現在は赤は少し柔らかめのものとなっているようです。

 PhoenixはTLTFのOEM製品で、ベースとなったウィール「STRAIN」がTLTFからもラインナップされていますが、わずかに感触の違いがあるそうです。

▶︎ウィール雑記②
▶︎ウィール雑記③
▶︎ウィール雑記④
▶︎ウィール雑記⑤


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Hiroqui Totori
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