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考23 Takino Bearing spacer

哀愁のパーツ

 インラインスケートはパーツの少ない用具です。細かく見てもブーツ、フレームボルト、フレーム、フレームシャフト、ウィール、ベアリング、ベアリングスペーサーの7項目だけで、これはどの種目でもほぼ変わりません。

 競技をしていたり、だんだんと深みにハマっていくと道具の探求心とこだわりが出てきます。
 「少し高いベアリングを使ったらスピードが出るかな?」
 「良いブーツなら安定するかも?」
 とますます深みにハマっていくわけです。しかしそれでもなお見落とされがちなパーツ

 それがベアリングスペーサーです。

 ウイールにはめるベアリングとベアリングの間に挟むUFO型(もしくは円筒形)の金属パーツ。
 ローラースケートだと入れない人も多いくらいです。そもそも何のために入っているのか理解されにくい、寂しいパーツです。なんで居るの?

スペーサーの仕事

 でも試しにスペーサーを入れずにギュッとシャフトネジを締めてみると途端にウィールが回らなくなり、陰で支えていた必要不可欠なパーツなんだとわかります。ごめんね!
 ウィール周りの構造はこうなっています。

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 スペーサーがいなかったり長さが足りないままシャフトを締め込むと、こんなことになります。

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 シャフトを締めると、赤い矢印のように内側に向かってベアリングの内輪が押され、ベアリングの外輪はウィールのコアの突起に引っかかるため青い矢印の方向に押されます。すると外輪と内輪の軸がずれ、中のボールの摩擦が大きくなります

 そんな大事なパーツなのですが、だいたいみんなスケートを買った時に付いてきたスペーサーを使っていませんか?僕も使ってますけど。

ウィール一つ一つに合ったスペーサーを選ぶ

 そこで登場するのが適正サイズのスペーサーというこだわりです。
 以前にも別コンセプトのスペーサーを紹介していますが、TAKINOのスペーサーキットはいくつかのサイズバリエーションと計測器のセットです。

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 実はウィールのコアはわりと適当に作られていて、同じセットのウィールでも0.1mmの差があったりします。同サイズのスペーサーを使えばズレが出てきます。

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 適切なサイズのスペーサーを入れることで摩擦の少ないスムースな回転が得られます。また摩擦が少なければベアリング自体の寿命にも良い影響が出てきます。
 スポットライトの当たりにくい日陰のパーツですが、実はスケートを陰で支える大事な名脇役です。


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Hiroqui Totori
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