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バイオ銘柄について(バイオ銘柄の分類、ワクチン・抗癌剤・再生医療etc)

まずバイオ銘柄について分類していきたいと思います。

大きなくくりとして大型か新興かになります。大型は既に上市薬を多数抱え、開発能力および販売能力を保持している企業達です。具体的にはアステラスや武田、第一三共、塩野義など。こういった大型は得意分野や苦手分野が当然ながらありますが今は時流としてアンメットメディカルニーズ(まだ満たされていない医療上の必要性、医療ニーズ)へ焦点を当てた開発が主軸になっています。実際世界のブロックバスター薬をみるとリウマチや乾癬、多発性硬化症など難病に分類される薬が多くみられます。これらの疾患は現在の医療では寛解状態へはもっていけても完全な治癒までは難しい難病です。しかしながら、C型肝炎という同様の難病もありますがギリアド社が上市させたハーボニーにより治る病気へと変貌を遂げました。完治するということは患者さんにとって喜ばしいことですしとても良いことですが、市場規模という意味では縮小するので革新的な薬は多くの側面があることには留意する必要があります。(参照:https://www.mixonline.jp/Article/tabid/55/artid/60594/Default.aspx)

今各社が力を入れているのは、このような難病です。自己免疫性、進行性神経変性疾患、悪性腫瘍、脳損傷後などなど。。。なぜ会社はパイプラインおよびライブラリーを増やしていかないといけないかというと特許切れ問題があるからです。少し前まで、ブロックバスターは高血圧や糖尿病、脂質異常症などメタボリックシンドローム関連が多くを占めていましたが特許切れにより様変わりしています。この特許というのが問題なんです。特許が切れたら後発医薬品が発売され薬価の高い先発薬は利用されなくなっていきます。物によっては半値以下になりますからね(笑)ジェネリックが市場を占有していくと当然ながら市場規模も縮小していきます。なので各社新規市場の開拓、つまりアンメットメディカルニーズを満たすための開発を訴求しているのです。

大型の一方で新興はどうなるのか。新興バイオ群は多数ありますがその多くは研究開発費の先行のため、赤字経営です。研究資金は日本の場合は専ら増資による獲得が多く(大型等への第三者割り当て等もあります)、自社販売網も有しておりません。新興バイオは大型と違い化合物研究から治験、上市、販売までをシームレスに行うのではなく細分化されてます。

新規化合物の探索や創出→試験管内での試験や動物実験などを通して有効性の確認、検証。安全性や安定性の確認。薬理学作用や有効治療域の検討、薬物の体内動態・代謝経路の評価、評価方法となるバイオマーカーや各種検査方法の検討→臨床試験→承認申請→上市

phase1:少人数を対象とした健康成人を対象とした安全性の検証

phase2:少人数を対象とした薬効が有効と考えられる疾患の罹患者を対象とした有効性、安全性、投与量の検証

phase3:大人数を対象とした有効性、安全性、投与量の検証、先行薬がある場合はその化合物と比較した優位性の検証

ジェネリック医薬品の場合は、化合物は決まっているので生物学的同等性試験(先発薬と血中濃度について同等かを評価)が実施され上市されます。

他にも治験支援など多様な会社が存在します。続きは代表例を示しながら分類をしていきたいと思います。

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