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妖怪の孫

※うっすらネタバレあり

以前に公開された時には見損なったので、リバイバルしていると聞いて勇んで来た。前振りでごく最近の岸田さんの答弁などもプラスされて、めんどくさい政治の話が非常にわかりやすくなっている。安倍さんのあの死は何だったのか。祖父にあたる岸信介はいかなる人物だったのか。この映画ですべてがわかるわけではないが統一教会とは、モリカケ問題とは、赤木さんは何故亡くなったのか?そして憲法改正とは?

長らく続く自民党政権に疑問を持つ
人は多いと思う。そういう人もそうでない人もこの映画を見るといい。少なくとも自民反対派にはスッキリと腑に落ちるところがあると思う。

私が子供の頃に「ロッキード事件」が起こり、当時の小学生は「黒いピーナッツ」なんて言葉をみんな知っていた。じゃんけんの♪ジンケンこんがらがったジャスコンピーナッツカレーライス…の替え歌で♪児玉がこんがらがった角栄ピーナッツロッキード…なんて社会派な歌も歌っていた。この当時青島幸男が田中角栄に向かって言い放った「総理の座を金で買った」というのも覚えている。佐藤栄作のことを「財界の男妾」と呼び、その勇敢さは鮮やかに記憶に残っている。この言葉は議事録からは抹消されているが。

そんなわけで子供の頃から政治不信みたいなものを持っていたわけだが、決定的だったのは小泉政権の「痛みを伴う改革」でひとり親家庭の手当が減らされた時だ。当時は離れ小島のシングルマザーだったので本当に暮らしがキツかった。たとえば同じ100円でも貧乏人とお金持ちでは価値が違う。弱いところから吸い取ろうとするこの政権にもはや人の情けは感じなかった。

また、この時期「平成の大合併」が行われ、我がヨロンと隣の沖永良部を合併するという話が持ち上がった。小さなヨロンは吸われる側、役場もなくなってしまうので何かと隣島に行かねばならない。出産さえ他所へいかないとならない島の不便さをさらに加算するのか。

結局、この案は町民投票でボツになったので良かったが、もし実現していたら天候不良や体調不良の時は役場に行けない、住民の流出などの問題がでたと思う。結局お偉いさんは離島の暮らしやひとり親家庭の暮らしなんて想像できないんだろうナァ…もし想像してもなんか…なんかズレてるんじゃないかナァ…と思う。

それにしても。
昔は子供でも政界の大きな事件は知っていた。それは何故か?テレビである。ニュースでもワイドショーでも嫌って言うほどやっていた。それが昨今のニュースは1/3ぐらいオータニさん。あとは那須で夫婦が焼かれた事件。グルメ。熊。もう少ししたらスズメバチ。

熊のニュースは注意喚起の意味があるから仕方ない。オータニさんは私も好きだがもう少し少なくてもいい。それよりも政治。政治のニュース少なくないか?その時は少々やっても、後追いが少ない。モリカケのその後、裏金議員、統一教会関連など知りたいニュースはたくさんあるのに。

マスコミは深部については沈黙しているのではないか。妖怪岸信介から連綿と続くこの闇は、いま一層濃くなっている気がする。

#妖怪の孫
#映画
#シネマジャック &ベティ


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