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錦糸町パラダイス〜渋谷から一本

いかにも深夜っぽいドラマ。錦糸町が舞台になるというのも珍しいのではないか。あと一回で最終回なので、終わるのが惜しい。

それにしても錦糸町は面白い。近辺にしばらく住んでいたことがあるのだが、まさに人種のるつぼ、与論島から出てきたばかりの私には刺激が強過ぎた。道端で酒を飲んだり寝転んだりしている人がいるのは島と変わらない。島と変わらないが、ここは大東京。これでいいのか?と疑問に思った。南口には演歌専用のレコード店があって、時に営業の新人がミカン箱に乗って歌っている。その声と入り混じるのは魚屋の呼び声、そしてレースがある日にはJRAで馬券を買う客でごった返す。

飲み屋が多く風俗店らしき店もちらほらあるせいか、いろんな人種がいる。私が上陸した2005年当時はアジア系と南米系が多かったが、2、3年後にはロシア系がすごく増えた。いろいろな訛りの日本語は聞いていて面白く、
すれ違いざまに「アナタの子デスヨ!」などという聞き捨てならない会話を聞いたりした。いろいろと丸く収まっていてほしい。

「錦糸町パラダイス」では、江戸時代から生きているほっしゃんが秀逸である。自然に漂う妖怪っぽさと下衆な笑い方、何もかも見透すようか小さな目。妙に説得力がある。ほっしゃんの役は流浪の駄菓子屋なのだが、最後の店舗がキラキラ橘商店街の元床屋だった店だ。古い床屋とタイルマニアなので見に行ったことがある。この商店街には蕎麦屋なのにラーメンが美味しい「五福屋」やコッペパン屋さん、立喰ができるおでん屋、フライ屋、焼き鳥屋などがある。さまーずの三村の実家もこのへんだ。

錦糸町近辺の魅力、キャストの魅力ももちろんだが、絶対見よう!となったきっかけはMOROHAのテーマ曲だ。バラ色ダンディでMOROHAのアフロくんを初めて見て、そのルックスとワードセンスに一目惚れした。翌日にはアフロくん主演の「さよならほやマン」を観に行った。そしてエンディング曲のBO GANBOS「憧れの地へ」が好きになり、「好き」の数珠繋ぎとなった。素直に「好き」を探求すると、必ず次の「好き」が見つかって心が豊かになる。向島に住んで、錦糸町に出会い、曳舟、玉ノ井、鳩の街などを知った。気がつけばかつての赤線、青線などの存在を知り、また次のフェーズへ…。興味の行き先は果てしない。


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