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選挙割。


今度の日曜日の選挙、投票した人に
選挙割引サービスをしてくれる店がある。神奈川でザッとみたところ、安楽亭、ウクレレ教室、エステ、ホテル等。わたしは電気のノジマで前から欲しかったイヤホンを買う予定だ。ポイント還元1090円は嬉しい。

別に選挙割りがなくても選挙には行く
が、お得感があるし、選挙に興味のない友達にオススメしやすくなる。別に〇〇に入れろなんて話はしないが、普通に私は〇〇ってどうなんだろうね、と対話はする。ネットで政治の話をすると荒れやすいし、職場や近所ではタブーというのが古き日本の常識だ。政党によっては宗教が絡んだり極端なところもあるから、確かに厄介ごとになる可能性はある。

小学校二年生ぐらいの頃、母に連れられて選挙に行った。会場は近所の中学校の講堂なのに母は少しお洒落をして、よそ行きな感じだった。帰り道「誰に入れたかは絶対言っちゃダメなんだよ」と言われた。余計な軋轢を生むまいとする母なりの知恵だったのだろうし、当時はそれが世間の常識だったように思う。でも私は「へんなの」と思った。そんなにコソコソ入れなくても…という単純な感想だった。国を良くするため当然の権利なのに少し不思議だった。

女性に参政権が与えられたのは1945年。太平洋戦争が終わってすぐの時期だから、母としては投票するだけでも誇らしかったのかもしれない。戦後の景気は上がる一方だから、与党に入れておけば安心、という時代の気分ではなかったか。しかし、私が5年生ぐらいの頃、あのロッキード事件が起こった。以来自民と言えば汚職、金権政治というイメージがつきまとい、自分が
選挙権を得てからも自民に入れたことはない。毎回マジメに投票していたとは言えないが、とにかく自民以外、社会や社民、共産党あたりに入れていた。沖縄の基地問題にも興味を抱いているから。

そんな私が必ず選挙に行くようになったのは、離婚して母子家庭となり、
小泉内閣にひとり親手当を削られた時である。「痛みを伴う改革」がスローガンだったが、離島の母子家庭を痛めつけないでほしかった。たとえ1000円でも100円でも貧困に喘ぐ家と平均的な世帯では価値が違う。ここから私の政治を見る目がマジになった。接客業だったので議員や候補が店に来ることもある。直接本人を見極められるのは面白かった。政治家はたいがいいばりん坊やスケベが多い。(教師、警察官などもくせものが多い)慎ましき野党。ふつうに話ができる人。探すのに苦労した。

また小泉内閣は市町村合併も推進した。そのおかげで隣の沖永良部島と我が与論島をくっつける…という話も出た。くっつけると言ったって二つは別々の島だ。間には海があり、交通手段は船しかない。

もし合併したら町役場は与論より大きな沖永良部になるだろう。所用のたびに隣島に行かなければならないのか?
その費用はどうなる?嵐の日はどうする?警察署や消防署、学校はどうなるのか。疑問と不安だらけだった。島の人たちもさすがに「どっちに入れる?」と堂々と話し合った。町民選挙が決まったのだ。

町民選挙の朝、わたしは「否!」を
叩きつけようと会場の小学校へ向かった。与論島の投票率は比較的高いが、これは親戚や知り合いが候補者である事が多いからだ。しかしこの日はさらにたくさんの有権者が校庭を埋めていた。島を思うみんなの気持ちにうれしくなって走り出すと、道を阻むものがいた。小学校で飼われている雌山羊の「チヨコ」である。

チヨコは仔山羊から育てられ、やがて食べる、いわゆる「食育」のために飼われた存在だ。だが、校長先生のチヨコ愛が予想以上に高まってしまい、婆さんになった今も校庭に君臨している。五年生になると「チヨコ当番」という役職があり、娘っこのJはチヨコ怖さに「五年生になりたくない…」と語っていた。チヨコは校長の寵愛の上に胡座をかき、人間を舐めきった態度をとるようになっていたのだ。

そのチヨコが私の正面で頭を下げて、前足で地面を掻いている。これはマズイ。攻撃の姿勢だ。ダッ!とチヨコが向かってくる。私は瞬時横っ飛びに逃げてかわした。チヨコは恥ずかしかったのか、そのまま走って行った。老山羊の妨害をかわして、何とか投票をした。結果は圧倒的な票差で「否!」であった。

横浜に戻ってきてからは、一度もサボらず投票している。それというのもJ子がなかなかの社会派で、選挙権もないうちから興味をもってウォッチしているからだ。残念ながらザリガニはまったく興味がないので選挙にはJとヲタメの3人で行く。その後近くのイタリア料理屋でごはんを食べて、モーニング娘。の歌みたいだな、と思う。

ここ数年はれいわを応援している。
小選挙区には残念ながられいわの候補者がいないので、共産か、立憲かな。

去年の神奈川県知事選はつらかった。
地獄の四択って感じだった。仕事面では現知事かと思ったが、彼の女性とのキモメールが流出してしまい、生理的にどうしても入れたくない…と思った。結果的には現知事の勝利となったがサブイボたてながら投票した有権者も多かっただろう。みんな素晴らしくて迷っちゃうぐらいの候補者が揃ったらいいなぁと思うが、現実はこんなところだ。くれぐれもキモメールには気をつけてもらいたい。

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