仙台89ers:2024-25シーズン 第13節(12/18 Away Game vs 千葉J at LaLa Arena Tokyo-Bay)雑感(バスケットLive)
第13節のプレビューはこちら。
◯試合前トピック
・新沼康生選手、特別指定加入
先の大学選手権で優勝した日本大の主力メンバーの一人として活躍した逸材ですが、仙台でプレーすることになりました。現在仙台はチームとして不調をかこうばかりですが、フレッシュな風を吹かせてチームの雰囲気や勢いを変えてくれることに期待しましょう。
◯Game(12/14 15:05)仙台68千葉J60
Game1のエントリーメンバー、スターターは以下の通り。
仙台は前節と変わらないスターター、一方千葉はムーニー、ホグを欠く中外国籍は新加入のウィリアムズ、スミスとケガを押す形で渡邊がスターターに名を連ねる。
ファーストゴールは青木の3P。ここまで3P%が異常に悪い仙台としてはいい感じのスタート。その後渡邊と青木がスコアをしあう中、ヤンに待望の3Pをヒット、ウイングの3Pが向上してくれるともっとGame運びを楽にできるので、これは理想的な展開。千葉Jが渡邊にボールを集める形で攻めてくれば、仙台は青木がゲームメイクだけでなく自らスコアリングするなど、千葉Jと一進一退の展開が続くも18-14とビハインドで1Qが終了。立ち上がりは良かったが、シュート精度はいつもと変わらない感じ。
2Qに入って千葉Jに走られかけるも、千葉Jも3P精度が今一つなところで、粘り強いディフェンスとここ何Gameからすると高いリバウンド意識から大きなランを作らせずにいると、ペイントアタックを軸に盛り返して逆転までもっていったところでOTO。
そのままリードを広げていきたいところも、ここまでのGameと同じように形を作れはするものの3Pはなかなか決め切れないのはあまり変わらない。しかし今Gameはディフェンスがしっかり遂行できていて、千葉Jのオフェンスをスミスのアイソレーションによる単発のスコアに追い込んだり、シュートが入らないまでもオフェンスリバウンドでがんばり2ndチャンス、3rdチャンスに結び付けられているのがいい感じ。2Qはそのまま双方決め手を欠く中Gameは進行、仙台が34-32とわずかながらリードを得て前半が終了。
これまでも前半は拮抗した展開まで持ち込むも功違反に息切れするパターンが非常に多い仙台ではあるが、今Gameも同じ轍を踏むのか、いいディフェンスを継続できるのかが後半の注目のしどころになりそう。
3Qは仙台がフェリシオのインサイドワークで優位を保つも、しばらくはリードチェンジを繰り返す展開が続く。仙台もこれまでのGameよりもシュート精度がよくなっているわけでもないが、千葉Jも仙台に負けず劣らずのシュート精度が悪いのは仙台にとっては助かる展開。現地で見ている観客には少しフラストレーションがたまるかも?
そこからモメンタムを仙台に持ち込んだのは荒谷。茨城戦での自らのミスが招いたミニッツの少なさへの悔しさを晴らすかのように、自らのペネトレイト、絶妙なノールックアシストなどで輝きを見せ、仙台にリードを呼び込む。ディフェンスも前半と変わらぬ強度を遂行し続けると千葉Jのスコアリングを阻んで、キッド、多嶋と連続で3Pを決めたところでリードを拡げにかかる。精度が決して良くなくても、こうした要所でも3Pを決め切るのは本当に大事と思い知る。この2本の3Pが効いた形となって52-45とリードを7点に広げて3Qが終了。しかし7点のリードは千葉J相手にはあってないようなもの、ここまで粘り強く遂行できているディフェンスを最後まで継続したい。
4Qは互いに強度を増したディフェンスでスコアリングが止まった中、仙台同様今Game3P精度に難があった千葉Jも小川がしぶとく3Pを決め切ったところで1ポゼッション差となり、仙台としてはいつもの息切れパターンになりかける。しかし仙台ベンチはここでTOで千葉Jにモメンタムは渡さず、直後に多嶋の落ち着き払った3Pでリードとモメンタムを引き戻すことに成功。その後もキッド、ヤンが3Pを決めてみせるというここしばらくお目にかかれなかったシーンで一気に千葉Jを引き離してリードを12点とすると千葉Jベンチがたまらずタイムアウト。しかしモメンタムは変わらず、今Game頭から続く強度の高いディフェンスで千葉Jに簡単にスコアリングを許さない。渡辺の非常にしつこいディフェンスで富樫の顔つきを険しくさせているあたりは相当効いていそう。
OTO後も強度の高いディフェンスを継続しつつ、オフェンスではじっくり時間を使っていくと、最後に少し千葉Jに追い上げられる時間もあったもののしっかりとした逃げ切りを果たし、敵地で嬉しい勝利、連敗を7でストップ。
◯最後に
まさか、といっては失礼ですが、千葉Jの本拠地で勝利してみせたのはいささか驚き。とはいえ昨季も千葉JにはAwayで勝利していますし、昨々季も大型連勝を続けていた千葉Jを仙台がストップしてみせたのはAwayの地だったことを考えると、相性というものはあるのだなあ、と思うところです。
今Gameにおいては、少しディフェンスにフォーカスしてきたのか、後半に入っても強度が衰えずに遂行できたのはとても良かったところ。しかしながら、3P精度の悪さという課題はまだまだ継続。今Gameでは決めてほしいところで決めきることができてはいたものの、7/34で20.6%はまだまだスタッツとしては物足りません。ここを悪い時でも30%は超えていくぐらいにしていければもっと得点も伸びていくことでしょう。
また今Gameではフェリシオのインサイドでの奮闘が非常に光っていて、千葉Jの外国籍がセンタータイプではないところでそこをうまくついて優位とできたのはよく、あまりポップさせられないところも仙台にとっては助かったところかもしれません。
内容的にはオフェンスについてはそこまでこれまでのGameから劇的に改善された風でもなかったですが、その分仙台89ersの原点、強みでもある強度の高いディフェンスをGameを通して遂行しきれたのは本当に良かった。オフェンスに難があるのであれば、やはり今Gameのようにディフェンスをしっかりやり抜く必要はあるでしょう、
では今節終了時点の主要チームスタッツを眺めてみましょう。
PPG:72.4→72.2
OPP・PPG:80.7→79.8
FG%:40.4%→40.4%
2FG%:48.6%→49.0%
3FG%:28.3%→27.9%
eFG%:46.1%→46.1%
APG:18.2→18.1
RPG:39.0→39.4
TOPG:13.0→12.8
OFFRTG:99.6→99.8
DEFRTG:111.0→110.2
勝ったとはいえロースコアだっただけにスタッツは大きく変わらず。RTGについてはそれぞれ少し改善していますが、OFFRTGについてはいまだ100を超えられないまま。やはりオフェンス、得点力の向上が待たれます。あとは地味にTOPGはじわじわと数値が低下、すなわちGame内でのTOが減ってきているということで、ここはしっかり継続すべきところでしょう。
次節は西地区の佐賀と。佐賀アリーナに行きたかったですが今季もHomeでの対戦。佐賀は現在外国籍選手や帰化のハレルソンの負傷が続出、それにともないチーム状況も今一つなのかで現在7連敗中。次節は東地区下位の仙台相手とあって、再浮上のためにどん欲に勝利を狙いに来そうで、またまた厳しいHome Gameになりそうな気がします。気がするだけ。とはいえHomeでもFE名古屋、群馬、三河、宇都宮と7連敗中、今度はHomeでの連敗を止めなければなりません。千葉J勝利の勢いに乗って、我々ファン・ブースターもいつも以上のダイキエンを送りましょう。
それではまた。