仙台89ers:2024-25シーズン 第8節(11/9,10 Away Game vs 大阪 at おおきにアリーナ舞洲)プレビュー
◯これまでの仙台
第7節のレビューはこちら。
6連敗からの3連勝ときて再び3連敗。第6節の連敗は攻守に緩い不甲斐ないものでしかありませんでしたが、前節は第1節~第3節と同じくリードを取る場面がありながらも4Qで失速して敗北というパターンをまたしてもなぞってしまう何とも言えない展開で結果としては3連敗。越谷戦も連勝したとはいえ、2OTに持ち込まれていましたしね・・・。と全く変わらぬ終盤の勝負弱さを抱えたまま、昨季まで仙台に在籍していた藤田氏率いる大阪と今季もAwayで対戦です。
◯大阪エヴェッサ
bjリーグを知る方ならば、何度もリーグ優勝を果たした大阪には「大阪強えんだよな・・・」というイメージが残っているかもしれません。Bリーグへ参入してからは、bJ時代には常連だったポストシーズンへコマを進めたのは1度だけ、さりとて残留争いに巻き込まれることもほぼなくしっかりB1に定着しているものの、bj時代と比べると「強えんだよな」というイメージが薄らいだことは否めません。それでもBリーグでの対戦ではここまで仙台はB1初年度に1度勝利したのみの1勝5敗と対戦成績では大きく水をあけられています。
大阪は昨季はバスケIQと得点力の高い今季は京都所属のカロイアロ、インサイドの番人ロング、今季仙台加入の多嶋、鈴木達也、木下、合田、竹内譲などを中心に序盤は勝利を重ねていましたが、次第に失速、魔境と謳われた昨季の西地区にいたこともあってシーズン後半になるにつれて勝ち星が伸びなくなり西地区7位の25勝35敗と仙台より勝ち星が少なくなってしまっていたのでした。
今季はワンランク上へとステップアップするため、なのでしょうか、まずは大阪にとっては藤田HCの補強が最大にして最強と言えるかもしれません。Game中は激情を表すこともしばしばですが、基本的には理詰めのバスケットボールを追求するBリーグ界隈でも「名将」との呼び名も高いHCの一人なので、大阪もクラブとして多大な期待をかけていることは間違いないでしょう。
昨季のメンバーからは上で書いた通りカロイアロが京都へ移籍、ロングとハマーとアジア枠のヒョンジュンが退団。日本籍では多嶋が仙台、西川が福岡、日本籍ビッグマンの土屋が秋田へ移籍し、その他はほぼ残留。新規加入は名古屋Dからアジア枠でフィリピン籍シューターのパークスJr、長崎から仙台がB2時代に何度も対戦したことのあるスコアラーのボンズ、オールラウンダーのルーサー、そして何といっても藤田HCに引き抜かれていくかのように仙台からリバウンダーのゲルンが加入。日本籍選手では沖縄から「ファルコン」牧、シーズンイン後にFE名古屋からピュアシューターの相馬がキャリア開始時の古巣へ凱旋。日本籍選手の大半は昨季から継続で、不動のエースガード鈴木達、日本人ビッグマンの竹内譲などのベテラン、シューター木下、実直なPG合田といった中堅どころのほか高木、土家、飯尾などの若手を配する年齢バランスが良い布陣と言えるでしょうか。
◯今節の展望
今季の大阪は開幕から4連勝ののち3連敗、仙台が前節敗れた北海道をスゥィープすると再び3連敗中で6勝6敗。Game映像をちらっと見る限り、藤田HCらしい、圧の高いディフェンスから切り替えの早いバスケットボールを展開している模様。
その大阪の得点源はボンズと、パークスjr、ルーサーといった外国籍陣。ボンズの得点能力の高さは言わずもがななのですが、名古屋D時代から厄介なシューターだったパークスjrが大阪に来てさらに能力を発揮、ここまで17.6PPGとなかなかのスタッツで、PPGランキングでもボンズとともにベスト10に入っているほど。ルーサーもここ最近調子が良さげ。そしてゲルンはここまで8.8RPGと意外に少ないのですが、シュート成功率が高ければ特にオフェンスリバウンドにいく機会も少なくなるので伝統的にシュート成功率が高くない仙台の時よりはリバウンド機会そのものが少なくなっているのかもしれません。
スタッツ面を見ると、PACE(1Gameでの平均ポゼッション数)が74.9でリーグトップ、仙台も73.8とリーグ5番目の高い数値ではあるので、今節は互いに切り替えの早い、スピーディーなGame展開となることが予想されます。そうなるときになるスタッツがPPGやOPP・PPG、FG%やeFG%といったスタッツ。それぞれ比較すると・・・(前者仙台、後者大阪)
PPG:73.0⇔83.8
OPP・PPG:77.8⇔82.1
FG%:40.1%⇔46.4%
eFG%:46.3%⇔53.6%
OFFRTG:98.9⇔111.9
DEFRTG:105.5⇔109.6
RPG:41.0⇔37.8
スタッツを見る限りにおいては、オフェンス面でのスタッツに差がありすぎます。お互い切り替えの早いGame運びの中で、点の取り合いのような形になってくるとおそらく仙台が勝機を見出すことは非常に困難となりましょう。一方なかなかの得点力を見せる大阪も失点は多め。仙台が勝利を掴むためにはどこまでディフェンスをしっかり遂行できるか、かつて藤田氏が仕込んでいった「Grind!」をどこまで追求できるか、につきそうです。
今節もワタクシは仕事等の都合上、現地へ赴くことはすでに断念しておりますが、意外と現地に赴く仲間が多そうなのは心強い。そしてまたしてもBasket Live中継もおそらくリアルタイムでは見られなさそうでもあるので、苦しい闘いは免れなさそうですが、現地でダイキエンを送る仲間たちに勝利への願いを託して勝利の報を待ちたいと思います。現地に向かわれる皆様、ダイキエンよろしくお願いします!
それではまた。