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仙台89ers:2024-25シーズン 第7節(11/6 Away Game vs 北海道 at 北海きたえーる)雑感(Basket Live観戦)

第7節のプレビューはこちら。

◯試合前トピック

特にありません。

◯Game(11/6 19:05 TO)仙台88北海道97

・雑感

エントリーメンバー、スターターは以下の通り。今Gameは北海道がスペシャルカラーのブラックユニフォーム着用のため、仙台は1stカラーのイエローを着用。

Gameは出だしから双方ガード陣が躍動。仙台は前節攻守に精彩を欠いていた青木が自らの得点、アシストでチームを引っ張る。メンタル的に前節の影響がなさそうなのはよかった。ただプレビューで仙台ガード陣がおそらく苦手なタイプのプレイヤーとしてあげた島谷がスティールに自らのアタックと躍動しているのは何とか対処していきたいところ。

しかし前節非常に希薄だったリバウンド意識は今季はしっかりボックスアウトからのフェリシオがオフェンス・ディフェンスリバウンドをしっかり確保できているのは中2日でよく改善できているのではないだろうか。

やや北海道が一歩リードする形でGameは進むが、島谷の勢い余ったディフェンスがアンスポーツマンライクファウル宣告されたところで潮目が変わってモメンタムが仙台へ。残り2分弱で19-19のタイスコアだったところから、仙台が高さのミスマッチを利用してフェリシオへのハイロープレイが良くハマり、じわじわとリードを広げることに成功。前節とはガラッと変わってオフェンスリバウンドからの2ndチャンスもしっかりものにすると27-19と1Qで今季最大のリードをゲット。

前節の不甲斐ないにもほどがある闘い方はさすがに選手たちも思うところがあったか、ここまで前節やられていたことはしっかり修正して自分たちのペースに持ってこれているのはここまですばらしい。

2Q立ち上がりは仙台のきたえーるは2季ぶりに凱旋の多嶋、北海道の寺園がそれぞれ持ち味をみせる。やはり島谷同様寺園も要注意。仙台としては前節シュートタッチが今一つだったキッドが好調、ディープ3P、ペネトレイトなどで着々と得点を重ねて1Qでつかんだモメンタムをキープして少しずつリードを広げる理想的な展開でOTO時点で14点のリード。

OT後も畳みかけていきたかったところだが北海道もしっかり踏ん張ってくると仙台のリードもあまり広がらない。双方ぽつぽつと得点を取り合ううちに、ここまで3Pの確率があまり良くなかった北海道のアレンが3Pをヒットさせるとリードは9点差と詰め寄られ、残り30秒のところで北海道のエースラモスも3Pを決めるとリードは8点差とされてしまう。それでもその直後青木の技ありのアタックといいディフェンスからのフェリシオが2Q終了寸前に相手のターンオーバーからのファストブレイクからダンクを叩き込む最高の締め方で前半は49-37として1Qから少しリードを広げて終了。

前節からすると見違えるような闘い方を見せる仙台、よくここまでメンタルを含めてカムバックできたものだ。しかし、前々節の京都戦では3Q終了時点で20点あったリードを4Qでほぼすべて溶かしてしまう終盤のGame運びの拙さを見せたことからすれば、今季のチームはその辺に懸念が残るわけで、前半での12点のリードなど無いようなものとして後半もしっかりリードを広げて勝利へ盤石の形で向かってほしい。

3Qも仙台ペースでGameはしばらく進行。しかし島谷が3Pを決めたあたりで潮目が変わる。北海道が前半あまり決め切れなかった3Pが決まりだすと逆に仙台の3Pが前半ほど入らなくなってしまいリードが少しずつ溶けていく。どうして懸念は当たってしまうのか・・・。また島谷、寺園のアタックを易々と許してしまっているあたりはこちらはプレビューでの懸念どおりというのもまたいかがなものか・・・。極めつけは残り10秒、5点リードとしてところでの北海道のポゼッション、深い位置からの中野にブザービート3Pを決められてしまうと64-62と前半で稼いだリードはすべて吐き出してしまい、モメンタムはすっかり北海道へ移ってしまう。

今季これまでずっと見てきた後半、4Qの失速がまた始まってきた感は否めないものの、ここを勝ち切ることができればまたチームが一つ成長できたとも思えるので何とか踏ん張りたいところ。

4Qは北海道がまずは同点に追いついたところから一進一退、双方持ち味を出しながらリードチェンジを繰り返す展開となってくる。仙台はフェリシオを軸にインサイドから打開をはかりたいが、なかなかあわせもうまくいかないのが少しつらいところ。しかしOTO直前にキッドが脈絡のない理不尽な3Pを射抜くと74-71で一歩リード。このキッドの理不尽全開のシュートが決まってるうちに、しっかり逃げ切りたい。

OTO明けは少しディフェンスの圧が高まり、仙台が連続得点で残り2分半弱でリードを9点差まで広げる。あとはしっかりGameクローズするだけなのだが、その残り2分、クラッチタイムのGameクローズにまずさを見せてきたのが今季の仙台なのでまだまだ油断はできない。

言っているそばから島谷のアタックからの3Pプレイ、クリーナーの得点で連続得点を許すとリードは4点差、青木が1本返すも直後に再びクリーナーに3Pを決められるとリードは3点。ここで残りは24秒で仙台のポゼッションだったのだが、またしても仙台が終盤の勝負弱さの悪癖を披露。これまでも何度もおかしていたスローインミスからスティールを許すと寺園に同点の3Pを食らってしまう。なんでそうなるの。そのまま残り5秒の仙台のポゼッションはキッドの3Pに勝利を託すもリムに嫌われGameはOTへ突入。

起死回生の同点3Pで息を吹き返した北海道の前に仙台はもはや対抗するすべはなく、この日絶好調の島谷、クリーナーに連続3Pを決められたところで万事休す。久々のヤンの3Pやフェリシオの3Pなどが単発で飛び出しはしたものの、確率の悪いシュートに終始し得点を伸ばせず、逆に北海道のオフェンスはもはや押しとどめられず、OTで9点のビハインドをつけられての悔しい敗戦となってしまった。

・気になった選手

フェリシオ:元NBAのトッププレイヤーかつ現役ブラジル代表として鳴り物入りで加入したフェリシオ。しかしここまでは瞬間瞬間ではその肩書にふさわしいプレイを見せていたものの、これまでプレイしていたNBAやユーロとは違うBリーグでのプレイでは、どこか勝手が違うのかプレイが遠慮がちというか、期待していたほどのインサイドでの圧倒的な力を感じられないところがありました。しかし前節でインサイドをいいようにやられてしまった反省がチームでも個人でもあったのでしょうか、今Gameでは得点にリバウンドに八面六臂の大活躍。残念ながらその大活躍は今節では報われないでしまいましたが、今日の出来をスタンダードとして中盤以降のBリーグを席巻していってほしいものです。

◯最後に

困りました。いくら何でも終盤のクラッチタイムでの勝負弱さが際立ちすぎです。オフェンスは前節の湿りっぷりからするとしっかり改善されたと思ったらやはり終盤で息切れ。決めるべきところで決められなくなる悪癖は改善されぬままになっています。それにしても勝てたGameを自ら手放すのは今季何Game目だろう。今季はいろいろと長い目で見たいシーズンではありますが、さすがにいつまでも同じことを繰り返されるのは受け入れがたい。特に4Q最終盤、最後のポゼッションとして得点に結びつけないといけなかったプレイで今季しばしば見られる、しかし一番見たくないスローインミスを引き起こす拙さは本当にいかがなものか。

そして再逆転を狙う残り5秒の最終ポゼッション、プレイセレクトは一番得点が期待できるキッドだったのは理解できますが、なぜフィニッシュは3Pだったのか。なぜインサイドへ切り込んでの得点確率の高いプレイとしなかったのか。すでに相手も4ファウルで、シュートファウルでなくてもファウルドローンでFTをゲットして、これを1本でも決めさえすれば1点差ででも勝利とできたはず。このプレイデザインがベンチの指示であったとするならばとても承服しがたい拙い采配だと言わざるを得ない・・・。

さて今節終了時点の主要チームスタッツを眺めてみましょう。

PPG:71.6→73.0
OPP・PPG:76.1→77.8
FG%:39.8%→40.1%
2FG%:45.9%→46.1%
3FG%:30.9%→31.1%
eFG%:46.1%→46.3%
APG:17.8→18.3
RPG:40.3→41.0
TOPG:14.0→13.9
OFFRTG:98.0→98.9
DEFRTG:104.1→105.5

今節ではOTとはいえ100失点近くまで行ってしまったので、OPP・PPGとDEFRTGの数字は悪化。しかし、前節のにっちもさっちもいかなかったオフェンスに比べるとだいぶいい形ができていたので、PPGをはじめシュート系のスタッツはほぼ全てで向上。今Gameも決定的なターンオーバーをおかして印象は悪いですが、本数自体は少しずつ減ってるのは評価できるかも。でもスローインぐらいはちゃんとコートの味方選手へいれてください。

今Gameもまさか、とはいいきれないなんともはやな展開となってしまい、最終盤のチームとしての闘い方の拙さはもうほんとうにどうにかしないといけないレベル。3Qまでリードしていても、4Qで逆転されては何の意味もなくなるのだから。その辺は新人HCだからと言って落合氏をいつまでも甘やかしてはいられません。再現性高い同じミスを繰り返すということは、選手たちのレベル感も多少あるのかもしれないけれど、どこかオフェンスディフェンス戦術が構造的にうまくいっていない部分があるのではないでしょうか?前節の悲惨極まりない内容からここまでカムバックした、させた手腕は大いに評価したいけれど、後半、終盤での詰めの甘さというか、そういう細かいところはもっともっと普段の練習から突き詰めていってほしいし選手たちに浸透させてほしい。そこは選手だけでなく、HCもきっと成長していかないといけない部分。

次節は昨季まで3季仙台を率いていた藤田氏率いる大阪と。昨季はシーズン序盤に対戦してチームケミストリーが今一つな中で連敗を喫していますが、今季はHCが藤田氏ということのほかに、昨季仙台のインサイドでリバウンドを拾いまくって身体を張って貢献していたゲルンとの対戦ともなります。前節今節となかなかメンタル的に厳しい連敗は続いていますが、落合氏には藤田氏に一本立ちしてしっかりやっていけることの証明と同時に恩返しをしっかり果たしてほしいですね。

それではまた。


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