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仙台89ers:2024-25シーズン 第14節(12/21,22 Home Game vs 佐賀 at カメイアリーナ仙台(仙台市体育館))プレビュー

◯これまでの仙台

第13節のレビューはこちら。

前節でようやく連敗のトンネルから脱出、相手は強豪千葉Jでしかも敵地というのはサプライズ。千葉Jとの相性の良さというオカルト的な要素はともかく、けが人の多さや出場選手のコンディションに多少問題を抱えていた相手とはいえ、強度の高いディフェンスを1Game通してやり切ることができたのは今後に向けてのターニングポイントになるかもしれません・・・なるといいなあ。

一方、オフェンス面でのシュート精度等についてはこれまでのGameからそこまで改善されたわけでもないところはいまだに気がかりで、特に3P決定率は27.9%とリーグ最下位をかこっているので、ここをなんとか32~33%までには持っていきたいところ。前節ではヤンが久々に3Pを2つ決めてみせるなど回復基調が見られたのはポジティブ要素でしょうか、これまで不調が続く星野や半澤、ヤンも含めたウイング陣のさらなる奮起に期待したい。この辺は特別指定加入の新沼がカンフル剤になれるとなおいいのですが。

◯佐賀バルーナーズ

仙台は今季発足20周年を迎えていますが、佐賀は2018年発足のまだ歴史の新しい若いクラブ。佐賀は昨季からSAGAアリーナを本拠として活動していて、ぜひとも行ってみたいアリーナの一つなのですが、今季も対戦はHome仙台で。SAGAアリーナへ行くのは来季以降にお預けです。

仙台とはB2で2シーズン、B1で1シーズン対戦していますが、仙台は東北、佐賀は九州とまず同地区所属になることはないクラブ同士のため、これまでのリーグでの対戦数は8Gameのみ。B2での対戦は3勝3敗のイーブンでしたが、昨季B1での初対決では仙台オフェンスが佐賀ディフェンスに完全に抑えられてしまう、シーズンワースト3に入るような内容のひどさで完敗を喫しています。

昨季メンバーは葛原が退団したほかは残留、そこへ三遠からシューター金丸を招聘し、オフェンスに厚みが加わりました。しかしシーズン早々得点源の一つでもあった帰化枠のハレルソンが負傷離脱すると、今月に入ってはフィーラーも今季絶望のIJリスト入り。ハレルソンのかわりにラミン、前節からはフィーラーのかわりにB2愛媛からローソンJrが加入しています。

昨季は昇格組ながら、仙台をほぼ完全に封じ込めたほどの強度の高いディフェンスをベースにガルシアの個のスキル、SGとして頭角を現した角田を中心に勝ち星を伸ばしては29勝31敗と、B2からB1へ昇格1季目のクラブ最多勝をマークしてみせました。しかし今季は外国籍を中心にけが人が多発する苦しいシーズンとなっており、前節までで7勝15敗、ここ最近は仙台同様得点力不足の様相で7連敗中と苦境に陥っています。

◯今節の展望

佐賀のオフェンスの中心はやはり何といってもガルシア、PGながらも宇都宮のニュービル同様高いスキルでゴールを量産。またインサイドではチャイルズが強さを見せてきます。今季加入のシューター金丸は言わずもがなで、島根、三遠時代はチーム内での役割もあったであろうことから、三河時代のように得点はそこまで伸びていなかったのですが、佐賀にきて復活の兆し。また昨季頭角を現してきた角田もPPGは10に届こうかというところ。ディフェンスは外国籍選手や帰化枠選手の負傷離脱に伴う入れ替わりもあって、昨季に比べるとやや強度は落ちていそう。

では両クラブの今季ここまでのスタッツを比較してみると・・・(前者仙台、後者佐賀)

PPG:72.2⇔74.1
OPP・PPG:79.8⇔76.8
FG%:40.4%⇔44.3%
2FG%:49.0%⇔51.7%
3FG%:27.9%⇔32.4%
eFG%:46.1%⇔50.5%
APG:18.1⇔17.9
RPG:39.4⇔33.8(OFFRPG13.0⇔9.2)
TOPG:12.8⇔12.0
OFFRTG:99.8⇔105.5
DEFRTG:110.2⇔109.5

スタッツ的にはほぼ佐賀が上回る形。特にOFFRTGで意外に差があるのはサプライズ。この辺はやはり仙台のFG%の悪さが如実に響いていそう。しかし唯一RBDにおいては仙台にかなり分がありそうで、特にOFFRBDで結構な差をつけています。そうなると、仙台としてはシュート精度で一歩劣る分、フェリシオを中心にインサイドでどこまで踏ん張って、セカンドチャンス数を増やすことが重要になってきます。佐賀もその辺はもちろん承知の上で、フェリシオをペイント外へポップさせるように仕向けてくるのは想像に難くありません。前節のようにヤンがリバウンドでどこまで絡んでいけるのか、得点面ではあまり貢献できていなくとも持ち前の高さを活かしたディフェンスでの貢献でミニッツを少し伸ばしている星野がどこまでインサイドでサポートしていけるかポイントになりそう。

ガルシア対策としては、第11節宇都宮戦でのニュービルへの対応の応用編となりそう。基本的には青木、荒谷といったガード陣のディフェンスでの奮闘が不可欠ですが、ここは半澤に期待したい。半澤はコンディションの問題か、オフェンスでなかなか貢献できない日々が続いているためか、ここ何Gameかはロースター入りするもDNPが続く雌伏の時。その持ち前のフィジカルの強さがあれば、ガルシアを十二分に対峙していけると思うのですが・・・。また佐賀の外国籍選手としてローソンJrが加入していますが、彼はインサイドで強さも見せますが、基本的には仙台のブース同様ストレッチ4(5?)として結構3Pを決めてくるのは過去の対戦で経験済み。先日負傷離脱のフィーラーというよりもハレルソンのほうに近いかもしれません。加入2Game目ではありますが、ここもしっかり警戒が必要です。あとは角田、金丸といったシューターも警戒しなければならないというあたり、かなり骨は折れそうですが、佐賀以上に強度高いディフェンスで対峙してほしい。

オフェンスの面では、3Pを果敢にアタックするのはいいのですが、入らなければ外した分の2/3程度は相手ポゼッションと化してしまうので、少しでも3Pの精度を上げたいのが第一。入らないからと言ってアテンプトを躊躇するのはまた違うので、その辺のさじ加減は難しいのですが、少なくともオープンシチュエーションではしっかり決め切る程度の正確さはほしいし必要です。あとはフェリシオを中心としたインサイドでどこまで優位を保てるかも重要で、最近3Pのタッチがなかなか合わないでいるキッドがここ何Gameかで見せるインサイドへのペネトレイトは結構効果があるかもしれません。

仙台は前節で連敗をようやく止めましたが、佐賀はいまだ継続中。そうなると東地区最下位の仙台を相手に今後の上昇も踏まえて、12節の茨城よろしく下位をしっかり叩いておこうと強い気持ちで臨んでくるだろうことは明白。仙台も佐賀に気持ちの面では負けてはいけませんし、Homeでの勝利を待ち望むファン・ブースターたちのためにも、しっかり佐賀の思惑をいなして勝利を掴み、Homeでの連敗もストップしてもらわなければ困ります。前節の勝利が少しでも選手たちのメンタルを軽くしてくれているといいのですが。

ため息をつきたくなるシーンがこのところのHome Gameでは非常に多く、その気持ちは十分すぎるほどよくわかります。それでも我々観ている側にできるのはせめてものダイキエンで選手を鼓舞し、後押しすることだけ。HomeでYellow Happinessを迎えるためにも、今節も選手たちの後押しを我々も頑張っていきましょう。

それではまた。


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