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仙台89ers:2024-25シーズン 第17節(1/11,12 Away Game vs 三遠 at 豊橋市総合体育館)雑感

第17節のプレビューはこちら。


◯試合前トピック

特にありません。

◯Game1(1/11 15:05)仙台93三遠105

・雑感

Game1のエントリーメンバー、スターターは以下の通り。

前節Game2で足首あたりを負傷したフェリシオがやはり帯同なしで欠場、これは織り込み済みだったが、ヤンもコンディション調整で帯同なし。ということで特別指定加入の新沼がベンチ入り。フェリシオ抜きで三遠に立ち向かうのはさすがに厳しそう。

そのオフェンス力が取りざたされる三遠だが、ディフェンスもよく鍛えられてられいているようで強度が高く、仙台オフェンスはなかなか攻め手を見出せない。一方その三遠のオフェンス力はさすがのもので、仙台のディフェンスのズレを作っては次々に仙台ゴールを陥れる。また仙台はブース、キッドと外国籍が2人しかいない状況でメイテン、ヌワバにインサイドを完全に支配されてはオフェンスリバウンドは取れず逆に三遠にはオフェンスリバウンドを許してしまう、かなり切ない状況でみるみる得点差が開いていく。さらに仙台ディフェンスも決して緩いわけではないのだが、少しの間合いがあれば佐々木、津屋、ダジンスキーなどあらゆる方面あらゆる選手から正確な3Pを決めてくるのはやはり破壊力は抜群。残り3分で13-19と6点ビハインドだったところから0-8のランを作られたりで1Qは最終的に17-31と大きくビハインドを許して終了。

厳しい展開は織り込み済みだし、フェリシオ・ヤン不在というエクスキューズはあれど、立ち上がりから三遠の思い通りのプレイを許してしまっているし、実力差を見せつけられるのはやはり少し歯がゆい。しかし2Qに入ると、仙台は1Q途中から見せていたゾーンディフェンスを頭から遂行。そうするとこれまで面白いように得点を決めていた三遠も少しリズムが狂ったか、1Qのように得点を重ねていけなくなる。OTOまでは三遠の得点を4点にとどめ、ビハインドは1桁差。このままディフェンスをしっかり締めてオフェンスではしっかりチャンスを作って決め切りたい。

OTO明けは三遠の佐々木がわずかな間合いからの3P、スピードあるペネトレイトで仙台を突き放しにかかる構え。しかし仙台もキッドの3P、荒谷のしてやったりのスティールで食い下がり、ビハインドは9点前後をキープして粘りを見せる。ディフェンスもゾーンディフェンスが機能し三遠のオフェンスを1Qのように思い通りにさせずにいるとキッドを中心とした攻撃でじわじわと追い上げることに成功、43-48とビハインドを5点までに縮めて後半に挑むことになった。

後半も仙台はゾーンディフェンスを敢行。その仙台ディフェンスの前に、三遠はなかなか効果的にインサイドを使えず、アウトサイドからのオフェンスに偏ってくる。しかし仙台のタイトなディフェンスの中多少タフでも決めてくるのはさすがというかなんというか。仙台はこのGame古巣相手に奮闘する半澤がしぶとく2Pを決めていくのだが、三遠は佐々木や津屋がさらりと3Pを決めていくのだからビハインドがなかなか縮まらない。それでも前半から変わらぬゾーンディフェンスで三遠のオフェンスを止めていくとじわじわとビハインドは縮まり1~2ポゼッション差までもっていく。そんな中、残り3分のところでコート上で何やらトラブルが発生、激高してしまった三遠の大野HCが2つのテクニカルファウルを宣告され退場処分。この顛末についてはワタクシはここでは取り上げないし今後も取り上げるつもりはない。何があったかはわからない以上、大野HCが事実としてテクニカルファウルを2つ宣告されたて退場となっただけ、との認識だしこれからもその認識で変わらない。

会場の雰囲気が少し異様になる中、冷静を保っていた仙台の選手たちは愚直にこれまでやってきたことを遂行し続けるとキッドの3PでついにこのGameを一度は逆転してみせる。しかし三遠とのシュート精度の差がここからじわじわと露わになり始め、3Q最後は大浦のブザービート3Pをむざむざ許してしまい、68-75とビハインドを7点に広げられてしまう。

4Qに入ると三遠が仙台のゾーンディフェンスに対応し始め、インサイドから打開を始める。また三遠のディフェンスのギアも上がってくるとただでさえ精度に難がある仙台オフェンスはやや停滞気味に。一方三遠は後半になってあたりが出始めた大浦が次々に3Pを沈められていくと気が付けばビハインドが16点に広げられてしまう。これが地力の差というものか。それでも仙台は諦める様子はなく、キャプテン青木が自らのアタックでチームを引っ張っていき、何とか食い下がるが、ビハインドはなかなか詰められない。結局ビハインドを一時1桁にするまでが精いっぱいで、そのまま最後まで押し切られ、93-105と真っ向からの殴り合いの末の敗戦となった。

・気になった選手

キッド:スコアラーであるという自負もあったのでしょうか、ここまでややセルフィッシュにも見えるプレイが悪目立ちするケースもありましたが、今Gameにおいてはフェリシオ不在という状況もあったのか、しっかりと周りを見ながらチームプレイを遂行。それでいてチームトップの26点をたたき出すのですからこれはさすがと言わざるを得ません。スコアラーというものは多少のエゴも必要と思いますが、こうやって周りを活かしつつ自らも得点を挙げていくプレイを今後も遂行できれば、後半戦はもう少し勝ち星も増えてくるかもしれません。

◯Game2(1/12 15:05 TO)仙台64三遠129

・雑感

Game2のエントリーメンバーとスターターは以下の通り。

スターターはGame1と変わらず。Game1はわずかに及ばなかったものの、ソーンディフェンスが非常に効果的だったところ、Game2もまずはディフェンスから食い下がれるか。

立ち上がりは仙台が連続ポイントで先手を取るが、三遠は佐々木の連続得点であっという間に逆転。三遠の前から高い圧でくるディフェンスに手を焼くと仙台はミスも連発、ターンオーバーを繰り返しては三遠にゴールを許す実に嫌な展開。一方仙台のほうはシュート精度に難があるいつもの仙台になってしまってはシュートを決めきれない。インサイドでもGame1に引き続き三遠に支配されてはリバウンドもなかなか取れないのは苦しい。また三遠のほうはGame1で仙台のゾーンディフェンスの前にアウトサイドから打開するしかなかったところ、今Gameではメイテンにボールを集めて仙台を崩しにかかるGame1とは違った形を見せては仙台ディフェンスは翻弄されるばかり。こうなるとシュート精度に大きな差がある三遠は着々と得点を重ね、仙台はシュートを外し続ける形に終始し、1QはGame1に引き続き12-29と大きくビハインドを許してしまう。

2Qも易々とシュートを決める三遠、シュート精度悪くシュートを決められない仙台という展開は変わらず、どんどんビハインドは広がるばかりで、2Q1分半経過時点ですでにして22点のビハインド。いくら攻撃力高い三遠相手とはいえ、さすがに失点しすぎだし得点できなさすぎ・・・。仙台はGame1で効果的だったゾーンディフェンスを敷くものの、このGame2では三遠にしっかり対策されていて、メイテン、ダジンスキーがインサイドからのオフェンスで得点を重ねてはディフェンスはインサイドに収縮させられ、今度は外に捌かれ3Pを沈められるというもう三遠のやりたい放題状態。仙台も決して緩慢だったりするわけでもないのだが、三遠にインサイドでの優位からずれを作られてシュートを決められ続けるあたりはフェリシオ不在の影響が色濃くみられるところとなってしまっている。そしてOTO時点では19-47と実に28点のビハインド、もはやGameになっていない・・・。

仙台は前半ここまでTOを使い切っていただけに、OTOで少し流れを変えたいところだったが全く変わらず。圧の高い三遠ディフェンスの前に、ミスを連発、シュートで終わることすらできない状況も散見されるちょっと手の施しようのない状況。そうこうするうちにビハインドはさらに広がる一方で38点差、もう言葉もみつからない。前半終了時点で26-64、三遠には前半だけで今季仙台がいつも1Gameを通じて得点するレベルの得点を取られてしまい、この時点ですでに勝負ありと言っても過言ではないほどの得点差。

すべてにおいてハマらないこんな展開だともはや勝利は不可能、何とか少しでも食い下がりたいところだったが、後半も前半同様の展開が続くばかりでに大きな変化はなく、現地で観ていてもそうだったが、レビューのために見直し動画を見ていてももはや書く気力がやはりなくなる虚無の心境。決して仙台側もプレイが緩慢ではなかったあたりにはまだ救いがあったものの(昨季は何度かあった、しかもHomeで)、終わってみれば64‐129とBリーグ最多得点記録を樹立されるオマケまでつくも非常に屈辱的な結果となってしまった。

・気になった選手

新沼:Game1では初出場を果たすもディフェンス要員としてわずか1分のプレイタイムでボールに触れなかったものの、このGame2では15分の出場で3P2/2を含む8得点と、その持てる力の片鱗をのぞかせてくれ、虚無感しかなかった後半の一服の清涼剤となりました。ウイング陣は星野、半澤、ヤンと選手がそろっていますが、今後彼らにとって替わるぐらいの活躍をしてくれると嬉しいですね。

◯最後に

今節のレビューは、Gameそのものの内容、外野の騒ぎなどが相まって、見返すのも気が進まなかったし、レビューを書く筆が本当に重かったです。戦前から双方の力の差は大きいし、大敗することもある程度織り込み済みだったとはいえ、Game1こそ真っ向からの殴り合いを挑みながらも双方の根底にある大きな地力の差で敗れたのことはまだしも、Game2であそこまでなすすべなくやられるとは、フェリシオとヤンの不在を差し引いても外野の騒ぎ以上に少しショックを受けています。

三遠はGame1に比べてGame2ではディフェンスの圧もより高かったわけですが、そうした相手の圧の高さに慌ててミスを連発するのはシーズン半分が経過しても変わらないのは少しつらい。これまでも今季前半のペースでは勝利が近いかと思われたGameを、後半圧を高めた相手ディフェンスの前に自滅していき敗れ去るというのは何度も何度も見てきた展開。ここ最近少しずつ改善の兆しは見られていたものの、いったん崩れると建て直しが効かなくなるのが変わらないのはさすがにいかがなものか。シーズン折り返しての残り30Game、最後までずっとこの調子で言ってしまうのでしょうか・・・。

では今節終了時点の主要チームスタッツを眺めてみましょう。

PPG:72.3→72.7
OPP・PPG:79.1→81.6
FG%:40.2%→40.8%
2FG%:47.8%→48.3%
3FG%:29.2%→29.8%
eFG%:46.2%→46.9%
APG:17.7→18.1
RPG:39.1→38.4
TOPG:12.6→12.8
OFFRTG:101.0→101.0
DEFRTG:110.4→113.3

Game1で敗れはしたものの93得点していたおかげで、各種スタッツは微増しているものが多くなっています。しかしOPP・PPGとDEFRTGの数値が大幅に悪化しているあたりはGame2での129失点・ダブルスコアの大敗の影響が色濃く出てしまっています。また両Gameにおいてリバウンドを完全に三遠に制されてしまったところから、RPGも大きめの数値悪化となっています。フェリシオとヤンの不在を言い訳にはできないと思いますが、やはりブースとキッドの2人はオフェンスに強みを持つ選手だけに、泥くさくインサイドでリバウンドに飛び込み拾い続けるようなフェリシオやヤンのようにはリバウンドをとれなかったのが痛かった、と言えそうです。

次節はオールスターウィークエンドをはさんで、Homeで今季B1復帰の滋賀と。勝敗の面でいくと仙台以上に非常に苦しいシーズンとなっている滋賀ですが、東地区最下位の仙台には勝ってやろうとモチベーション高くきそうですし、そんな相手が苦手そうな仙台の闘いぶりがどうなるかは少し心配。このB1リーグ裏天王山第2弾、力量的には五十歩百歩とはいえ、曲がりなりにも上位ではある仙台が滋賀からしっかり2つ勝利できるかどうかはリーグ後半戦にむけての目安となってきそうな気がします、気がするだけ。

それではまた。

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