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仙台89ers:2024-25シーズン 第18節(1/25,26 Home Game vs 滋賀 at カメイアリーナ仙台(仙台市体育館))雑感

第18節のプレビューはこちら。


◯試合前トピック

特にありません。

◯Game1(1/25 14:55)仙台100滋賀90

・雑感

Game1のエントリーメンバー、スターターは以下の通り。

フェリシオとヤンがロースター復帰、前節超劣勢の中で好プレイを見せた新沼も引き続きベンチ入り。石橋とタリキがベンチ外。

今節のレビューは次節WeekDay Gameが控えているので簡潔スタイルで参ります。

滋賀の得点源岡田とモータムが立ち上がりから調子よく、滋賀がモータムの連続3Pなどもあって先手を取る。仙台はややリバウンドで後手を踏んだり、ブースがFTを2つ外すなど課題の立ち上がりの悪さが今Gameも続く。いつまでも解決できない課題についてコーチ陣はいったいどう考えいつも練習に取り組んでいるのか首をひねらざるを得ない。FTを2つ外すというらしくないところを見せたブースだが、その後は得意の3Pを連発したりミドルレンジはきっちり決めてくるのはなんだかよくわからない。

その後は互いにターンオーバーがあったりして拮抗した展開となるが、シーズン前半はあまり3Pを決め切れてこれなかった半澤、星野といったウィング陣がここのところ要所で決めてくるようになったのは好材料か。その星野の3Pで一歩前に出た仙台が26-22と4点のリードで1Qが終了。まだどちらにモメンタムが傾いているか発揮ししないが、点の取り合いになってくると仙台のほうが若干不利になりそうなので、ディフェンスをもう少し頑張りたい。

2Qは前節負傷の影響で欠場していたフェリシオが存在感を見せる。フェリシオがオンコートになることで1Qやや後手を踏みがちだった仙台のリバウンドが俄然改善、またオフェンスでもその体躯を活かしてしぶとく得点を重ねる活躍を見せる。しかし負傷前よりクイックネスが足りないというか、負傷を悪化させないようにということなのかやや遠慮がちにプレイしているようにも見える。フェリシオが作った流れを仙台が掴むと、いいディフェンスから滋賀のミスを誘ったりなどでモメンタムは仙台に傾き始める。いいディフェンスができるとオフェンスにもリズムが生まれ、渡辺がインサイドへ切り込んでシュートを決めるシーンも数多くみられるようになってくる。OTOまでに滋賀の得点を5点に抑えては得点は17点、一気に点差を16点にひろげることができた。

OTO後は少し修正してきた滋賀も得点を重ねていくが、仙台からモメンタムを引き寄せるには至らない。仙台は変わらぬディフェンスの圧で滋賀のシュートミスやターンオーバーを誘っていくとリードをさらに広げていき、前半終了時点で60‐34と大きく26点のリードをゲット。前節三遠にやられたことをやっているかのような点差ではあるが、後半のGame運びに難がある仙台が三遠のようにさらに滋賀を突き放し得点を重ねていけるのかどうか。

後半、滋賀はゾーンディフェンスを敷いてくる。これまた前節の三遠戦の逆のような展開。しかし滋賀はこれが大正解、三遠のように3P精度がない仙台はインサイドにボールを入れることができずにアウトサイドでボールを回すだけで時間を浪費してはタフな3Pを放るといったシチューションが増えてきてはスコアが停滞しだす。それでも大きな破綻はなくあまりリードを溶かさずにGameを進めていたが、潮目が変わったのは残り3分強で滋賀が再びゾーンディフェンスを敷いてきたあたり。3Qの立ち上がり同様、アウトサイドでのボール回しに終始し得点を決め切れないうちに滋賀の逆襲を許す展開になっていくと、一時0-8のランを作られるなどでリードがみるみる溶けていく。慌てだした仙台は3Qラストでもミスを連発しだすと75-58とリードを9点溶かして17点差とされてしまう。ゾーンディフェンスへの対処の拙さと、「いつもの」後半のGame運びのまずさが3Q終盤にコンビネーションしだす実に嫌な展開になってきた。

4Qに入ると1Qのように少し点の取り合いの様相、滋賀のペースに巻き込まれるつつある感じがさらに嫌な雰囲気を醸しだす。何とか18点前後のリードは保っていき、OTO時点でも19点リードをキープしていくものの、OTO後は元仙台の岡田がスパーク、仙台を猛追撃。4Qだけで3Pが4/4、14得点の荒稼ぎ。もともとこのぐらいやれる選手ではあったが、仙台も元同僚にやられすぎ。すっかり「いつもの」後半モードに入ってしまった仙台は慌てる一方でつまらないミスを連発。さすがに前半の貯金といつもよりは得点できていたのでまだ良かったが、「いつもの」ように4Qが15得点だの12得点だのだったら逆転されていたかもしれない。Gameのほうこそ、仙台がB1で初めての100得点を記録して勝利したものの滋賀も得点は90点、最大29点あったリードは最後は10点にちぢめられてしまうという、内容的には非常に不満の残る勝利となった。

・Game後HCコメント

やはり後半の滋賀のゾーンディフェンスに攻めあぐねたところに言及。前半はディフェンスからいいオフェンスのリズムを作れていたものの、後半はオフェンスの停滞からディフェンスも圧を減らしてジリ貧になってしまうというのは今季何度も見ているような気がするのですが、もうシーズンも半分すぎてしまいましたがそろそろ改善していただけませんでしょうか・・・?

・気になった選手

渡辺:前半に14得点と好調だった前半の仙台を引っ張る活躍を見せました。しかし後半になるとFT2本で2点スコアを増やせず、渡辺の得点が止まるとともに仙台のオフェンスもしょんぼりとなってしまったのは残念。とはいえ3PMがなしで16点というのは今後に期待が持てるもの。前半のような働き+3PMを増やすことができれば、千葉J富樫、島根安藤、名古屋D斎藤のような日本を代表するPGにも成長できるかもしれません。

◯Game2(1/12 15:05 TO)仙台76滋賀80

・雑感

Game2のエントリーメンバーとスターターは以下の通り。

スターターはGame1と変わらず。勝利したときはいじらないというのはたしかに鉄則と言われるけれど。

滋賀は頭からGame1で仙台のオフェンスを停滞させたゾーンディフェンスからのマンツーマンへのチェンジディフェンスを敷いてくる。ゾーンを敷いてくるなら外角シュートに活路を見出したいところだが、3P成功率がリーグ最下位レベルの仙台にそれを望むのはさすがに酷というものか。Game1前半のようなプレイを40分続けたいと落合HCはGame1のGame後会見で話していたものの、すでにGame1後半と同様な感じになってくる。しかしGame1よりは滋賀のディフェンスのズレも作れるようになっているのもあって、少し競った展開に。

ちょっといただけないのは、Game1でも何度かあった、野本にコースト・トゥ・コーストでのファストブレイクをまたしても許しているところ。ディフェンスはその辺修正できていなかったのか。コート上の選手たちもどこか集中力を欠いているかのように非常につまらない、無駄にもほどがあるターンオーバーを何度かやっているあたりも。

そんな中、1Q残り1分を切ったあたりで青木が脚を痛めるアクシデント。このあとGameへ復帰することがなかったのは少し心配。結局1Qは競った展開に終始、何度かリードチェンジを繰り返しながら23-22と仙台が半歩リード。

2Qは序盤に得点を取り合った後はお互い守りあうというかシュートを決め切れない展開が続き膠着した状況に。渡辺がGame1に引き続きの鋭いペネトレイトでAnd1を決めたあたりで仙台がモメンタムを引き寄せたかと思ったがさにあらず、仙台は決め切れないオフェンスからディフェンスの意識も薄くなってハリバックをサボるシーンが幾度か見られるちょっと見ていてフラストレーションがたまる展開。

モータムにディープ3Pを決められ逆転したところでOTO、立て直しを図りたかったところだが、オールコートで当たってくる滋賀ディフェンスを前にいたずらに時間を浪費しハーフコートで時間を残せず攻めあぐねてはタフなシュートを余儀なくされたり、24秒バイオレーションを取られたりとますます滋賀ペース。そしてこのGameここまでしばしば見られる滋賀の早いリスタートからのロングパスに対して仙台ディフェンスがハリバックの意識なく全く無策、何度も同じ形でファストブレイクを決められてはじわじわリードを広げられていく。オフェンスでもインサイドへの合わせのパスがカットされるシーンが目立ち、オフェンスでリズムに乗り切れない。結局前半は37-43と6点のビハインドを背負い終了。

今Game、ゾーンを多用する滋賀ディフェンスに対して、オフェンス時はしっかり形を作って3Pを放れているものの、非常に決定率が低く、前半は3/14の21.4%という低調さ。特に決めてほしいキッドが0/4、ブースが1/4と当たりがこないのはつらい。

3Qになっても状況は全く変わりなし。滋賀ディフェンスに対してバックコートで時間を使わされてはフロントコートでGameを組み立てる時間の少なさから苦し紛れのタフのシュートを余儀なくされる形ばかりが目立つ。キッドやブースに3Pが来ないものの、荒谷や半澤がしぶとくコーナー3Pを決めてなんとかGameをつないでいくと、渡辺のしてやったりのスティールからのファストブレイクでビハインドを1点に縮める。この勢いを維持して逆転と持っていきたいところだったが、なんとか同点までには持ち込んだものの、ハリバックをサボる悪癖は一向に解消できず、滋賀のアーリーオフェンスを易々と許してしまうのはいただけない。オフェンスが決まっても決まらなくても、このハリバックをサボる緩慢なトランジションは本当にどうにかしないといけない。仙台のバスケってもっとトランジションの速いバスケットでなかったっけ・・・?

その後一時仙台が逆転するとしばらくリードチェンジを繰り返す展開になるが、要所で3Pをしっかり決める滋賀、全く決められない仙台とで明暗が分かれると再び滋賀に一歩前に出られて58-62とビハインドを2点縮めたのみに。どうにもフラストレーションがたまる展開が続くがビハインドは4点、まくれない点差ではないので4Qでなんとか打開を図ってほしいところだが、そこは後半のGame運びに難のある仙台、こうした競った展開、勝てたGameを今季何度落としてきたことか。

4Qも状況は変わらず、仙台のシュート、特にキッドとブースの3Pがちっとも入らない。2人とも、打つタイミングはそんなタフでもないあたりからすると、毎Gameのプレイタイムの多さでコンディションが少し良くないのかもしれないが、落合HCはあまり選手のタイムシェアをしないタイプなのが影響してはいないだろうか?

それでもなんとか1ポゼッションのビハインドはキープしていくものの、決めてほしいタイミングでオフェンスリバウンド時のファウル、オフェンスチャージ、ターンオーバーなどでチャンスをことごとく逸していく本当にフラストレーションしかたまらない展開のままOTO。

OTO後に何とか巻き返してほしいところ、今Game気を吐く荒谷が3Pを決めてみせGameをつなぐ。しかしその後も1~2ポゼッションのビハインドの状況は継続、なかなか打開できずに時間ばかりが過ぎていく。残り2分、5点ビハインドで仙台ポゼッションとなったところで仙台はTOで打開を図る。しかし今季の仙台あるあるでTO後のポゼッションで決め切れないしょんぼりな展開。残り50秒を切った滋賀のポゼションを何とか守り切ると2点差に詰め寄る起死回生のブースの3Pが決まった・・・と思ったら、今Game結局最後まで全く修正できなかった(しなかった?)ハリバックのサボりからタッチダウンパスでカミングスにファストブレイクを決められ4点ビハインドとされる体たらく。ふざけるなよマジで。最後に今Game全く3Pが来なかったキッドがハーフコートラインから超ディープ3Pを決めてみせるも焼け石に水、ファウルゲームに来る仙台を滋賀がしっかりかわして逃げ切り、76‐80で非常に腹立たしい敗戦、Homeでの連勝ならず。

・Game後HCコメント

2Qでハリバックのサボりから速いトランジションへ対応できずにイージーバスケットを許したあたりに言及。そこで6点ぐらい、と語っていますが、その6点が今Gameの点差となっているのだから、なぜGame中で修正できなかったのだろう?コーチ陣、選手たちそれぞれ課題があるとは言いますが、今Gameの展開をコーチ陣はただ眺めているだけではいけないのでは?ハーフタイム、TO、そういうものを駆使して修正していくのがコーチ陣の役割なのではないのだろうか?そういう意味でGame2はコーチ陣の采配に非常に不満を覚えます。

・気になった選手

荒谷:チーム各選手、特にキッドやブースといった得点を期待したい選手にタッチが来ない中、なんとGameをつなぐ働きをみせてくれました。仙台加入時点からオフェンススキルには間違いないものがあったものの、やはりディフェンス面で少しアジャストしきれていなかったところもすっかりなじんでいる様子。この先も地元出身の選手としてもっともっと活躍を見せてほしいですね。

◯最後に

今節でよかったのはGame1の前半だけ、とは言いすぎでしょうか?Game1の後半は前半にためた貯金のおかげで逆転負けになることはなかったものの、26点リードから16点ものリードを溶かしてしまう「いつもの後半」のGame運びを披露、Game2ではGame1の前半のエナジーの再現どころか、後半のジリ貧感に終始、しかもハリバックのサボりからのファストブレイクを何度も何度もやられて修正できなかったしなかったのは本当に腹立たしい。個人的には今節Game2は今のところワーストです。大量失点で敗れた前節三遠のほうが虚無には陥ったものの、見るべきところはたくさんありましたから。

では今節終了時点の主要チームスタッツを眺めてみましょう。

PPG:72.7→73.7
OPP・PPG:81.6→81.8
FG%:40.8%→41.1%
2FG%:48.3%→48.8%
3FG%:29.8%→29.7%
eFG%:46.9%→47.1%
APG:18.1→18.4
RPG:38.4→38.4
TOPG:12.8→12.7
OFFRTG:101.0→102.0
DEFRTG:113.3→113.3

Game1で100点Gameを敢行したことで、スタッツ自体は概ね上昇。しかしGame2で全く決められなかった3Pのおかげで3Pのみがわずかではありますが数値を下げ、そしてこれはもちろんB1最低の数値。30%を切っているのは仙台のみ。そしてGame1、2とも失点は多かったためDEFRTGは改善できず。それにしても3P成功率の低さは本当に深刻。その分2PFG%が高ければカバーできそうなものですが、こちらもリーグ下から3番目。テコ入れ図るには待ったなしと思うのですが、おそらくフロントは動かなそうですね。

次節はWeekDay GameをAwayで茨城と。すでにAwayで2戦しておりますが、東地区7位8位の対戦で、仙台は全くいいところなく茨城に2勝を献上。次節敗れると同勝敗で並んだ時に茨城を上回ることが不可能になるので、何とか勝利したいところですが、今節の内容を見るかぎりでは厳しいかな・・・。茨城はジェイコブセンも復帰しましたしね・・・。とネガティブなことを言ってもしかたがない、こんな弱気な予想を覆す勝利を見せてくれることを願いましょう。

それではまた。

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