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仙台89ers:2024-25シーズン 第17節(1/11,12 Away Game vs 三遠 at 豊橋市総合体育館)プレビュー

◯これまでの仙台

第16節のレビューはこちら。

前々節Home長崎戦Game2、前節Away川崎戦Game1と連勝を飾り、課題もようやく解決の兆しを見せてきたかと思ったところ、前節Game2ではまたもや勝てたGameを落とすという「いつも通りの展開」を見せてしまい、上昇気流にはまだまだ乗り切れていない模様。とはいえ、大型連敗中はあまり活躍を見せられなかった半澤や星野といった若い選手たちが少しずつ持ち味を発揮しだしたり、まだGameによって調子の波はあるものの荒谷が新しい風を吹かせてくれたりと、少しずつ変化している感はあるので、あとはチームとしても選手個々にしても結果に結びついてほしいところです。

◯三遠ネオフェニックス

仙台とはbjリーグ時代からのライバルクラブの一つで、bjのころは常に優勝をうかがう強豪クラブでした。仙台のレジェンド選手の一人であるウェンデル・ホワイトが所属していたことがあったり、昨季まで仙台のHCを務めた藤田氏の選手キャリア開始のクラブだったりと意外と縁もあるクラブ。Bリーグになってからは現在3勝3敗のイーブン。特に昨季はその破壊的なオフェンス力でリーグを席巻していた三遠を仙台ディフェンスが完璧に封じ込めて勝利したGameは痛快の一言でした(Game2でしっかりお返しされましたが)。

かつて千葉Jを率いていた大野氏をHCとして招聘するとチームは大変貌。昨季はどこからでもスコアリングしてくる破壊力のあるオフェンスを武器に勝利を積み重ね、中地区で優勝を果たすほどに。そして今季はそのオフェンス力にさらに磨きがかかり、ここまでのPPGはなんと91.5というとんでもない数字をたたき出しています。PPG2位の宇都宮が84.3、10位につける群馬が78.9なのですから、異次元の数字と言えましょう。

昨季メンバーからはシューター金丸が佐賀へ、インサイドアウトサイドで高いシュート決定率を誇ったクラークが島根へ、フィリピンの至宝ラベナが海外リーグへ、金丸に負けず劣らずのシュート力を誇る細川が群馬へとそれぞれ移籍。割と主力陣が多く移籍してしまっている感はありますが、新加入選手は元NBA選手のスコアラーヌワバ、A東京でくすぶっていた日本代表選手吉井、SR渋谷からシューター津屋、昨季滋賀でブレイクした若手PGの湧川、奇しくもクラークとトレードのような形で日本籍のニカが加入、IN⇔OUTで十分お釣りの来る補強を敢行。

残留選手では日本代表佐々木や秋田から移籍してきてブレイクを果たした大浦はますます好調の模様ですし、メイテン、ダジンスキーといったビッグマンも相変わらずの活躍、彼らを支えるベテラン元日本代表日本人ビッグマン太田も健在と、ことオフェンス力においては全く隙がない選手構成となっています。実にうらやましい。そして破壊力あるオフェンスに注目されがちですが、ディフェンスもそこまで悪いないのも抜け目ないところで、平均失点は仙台とほぼ同じぐらいですが、DEFRTGとしては仙台よりも上位につけています。

◯今節の展望

正味な話、今節においては勝利の道が全く見えません。片や平均得点リーグ1位、片や平均得点リーグブービーでその差が20点近くもあるのですから。平均失点は双方ほぼ同じぐらいなので、まともにやったら間違いなく、危なげなく、大差で三遠が勝利することでしょう。それでも何とか勝機を見出すとしたら、昨季同様に徹頭徹尾40分間インテンシティ高いディフェンスを遂行して、少しでも三遠のオフェンス力を削いだうえで、情けない話ではありますが、仙台のオフェンス面での上振れを期待するしかない状況と言わざるを得ません。

では両クラブの今季ここまでのスタッツを比較してみると・・・(前者仙台、後者三遠)

PPG:72.3⇔91.5
OPP・PPG:79.1⇔78.9
FG%:40.2%⇔48.0%
2FG%:47.8%⇔56.1%
3FG%:29.2%⇔36.4%
eFG%:46.2%⇔55.5%
APG:17.7⇔22.2
RPG:39.1⇔39.4
TOPG:12.6⇔10.8
OFFRTG:101.0⇔123.1
DEFRTG:110.4⇔106.2

まあ何という絶望的なスタッツ差でしょうか。ワタクシがいつも注目しピックアップしているスタッツ全てにおいて三遠が上。特にオフェンス系スタッツの差が大きすぎて仙台が勝利するイメージが全く浮かんでこないという、ファン・ブースターとしてあるまじき心境になってしまいます。もっとも、実際のバスケットボールはスタッツだけでやるものではないですし、前節は仙台以上に苦しいシーズンを過ごしている滋賀が三遠相手に互角以上の闘いをしていたりもします。

仙台としてはオフェンス力は一朝一夕に向上するものでもないので、破壊力ある三遠オフェンスをいかにチームとしてインテンシティ高くディフェンスで阻止できるかにかかっていると言っても過言ではないでしょう。しかし、三遠のスコアラーヌワバは仙台苦手のタイプですし、前節負傷のフェリシオが今節プレイできるのかも未知数なところ、うまく選手をローテーションさせて対峙したいところなのですが、これまでのベンチ采配を見る限りでは少し期待薄か・・・。

スタッツからまろび出る実力差を前にネガティブな想いしか頭に浮かばないのは大変情けなく申し訳ないのですが、それでもポジティブな点を見出すとしたら、昨季の対戦では今季同様な破壊力あるオフェンスを誇っていた三遠をしっかり止めるディフェンスができていたこと。今季も「Grind!」の精神を胸に、しつこくタイトなディフェンスからまずは入ってほしい。仙台が勝利するにはまずはそれしかないでしょう。今節も前節に引き続きワタクシも現地へ赴いてダイキエンをして参ります。少しでも選手の後押しになれればいいのだけれど。今節は厳しいにもほどがある闘いが予想されますが、現地へ赴かれる方、バスライなどで黄援される方みんなで勝利を手繰り寄せられるよう精いっぱいの後押しをいたしましょう。

それではまた。


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