今日のおすすめの一冊は、渡辺和子氏の『あなただけの人生をどう生きるか』(ちくまプリマ―新書)です。その中から「この世に雑用はありません」という題でブログを書きました。
本書の中に「立派なことを言う前に」という心に響く文章がありました。
◆哲学者の森信三先生は、躾(しつけ)の三原則を提唱している。
【しつけの三原則】
1. 朝のあいさつをする子に。 それには先ず親の方からさそい水を出す。
2. 「ハイ」とはっきり返事のできる子に。 それには母親が、主人に呼ばれたら必ず「ハイ」と返事をすること。
3. 席を立ったら必ずイスを入れ、 ハキモノを脱いだら必ずそろえる子に。
挨拶の基本は、人より先に挨拶をすることを心がけること。 そして、呼ばれたら必ず「はい」と返事をし、席を立ったら椅子を入れ、脱いだ靴は揃えること。 「はい」という返事は自分の「我(が)」を捨てる一番よい方法だ。 我(わが)ままになったり、偉そうになる気持ちをおさえるからだ。
躾(しつけ)とは習慣化のことだ。 人前で、どんなに偉そうなことを言ったとしても、「あいさつ」「返事」「後始末きちんと」という基本動作が習慣化できていない人には信用がない。
小学生で教えるような「躾」ができていない大人は多い。 長く続く良き習慣は、その人にとっての「信用」であり、目には見えない財産だ。 小さな努力の積み重ねこそが、習慣化の第一歩。 それこそが、「凡を極めて非凡に至る」ということ。
誰にでもできる平凡なことを、誰にもできないくらい徹底して続けてゆくと、「非凡」という人より一頭地抜きんでた人となることができる。
「立派なことを言う前に」
自らの身を正すことのできる人でありたい。
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