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映画「マイ・フェア・レディ」の原題

今日のおすすめの一冊は、樺旦純氏の『こわいほど「運」を呼び込む習慣術』(日本実業出版社)です。その中から「その場を楽しみ、面白がれる人」という題でブログを書きました。

本書の中に『映画「マイ・フェア・レディ」の原題』という興味深い文章がありました。

オードリーヘップバーン主演の映画「マイ・フェア・レディ」の原題を ご存じだろうか? この映画は、花売りのみすぼらしい娘イライザ(オードリー) が、言語学者ヒギンスと出会い、彼の指導と援護によって魅力的な女性に変身し、社交界で注目の的になるというストーリーだが、その原題は「ピグマリオン」という。


これは、アメリカの心理学者ローゼンソールらが実験で明らかにした「ピグマリオン効果」から名付けられたものである。


ローゼンソールの実験では、小学校の生徒を対象に知能テストを行ない、一部の生徒の成績が急速に伸びるだろうと教師に報告した。任意に選ばれた生徒で、テストの結果とは関係ない。にもかかわらず、教師はその生徒たちの可能性を信じ、期待しながら教育活動を続けた。それが生徒たちにも伝わり、驚くほど成績が向上したという。


似たようなものに、行動主義心理学の 実験として知られる「ホーソン実験」がある。 ホーソン実験とは、シカゴにあるウェスタン・エレクトリック社のホーソン工場で行なわれた、「工場の生産性と照明の関係を調べるための実験」である。


しかし、照明の明るさとは別に、被験者の作業員たちが、「みんなの中から選ばれたんだ」「私は期待されている」と感じたことで、予想以上の仕事ぶりを発揮したのだ。 いずれも、働く環境(照明の良し悪し)よりも、期待されることで、人はすごい結果を生むことを示している。相手の可能性を信じ、期待をかければ、相手はその期待に応えようとして能力を発揮するのだ。


ピグマリオンは、ギリシャ神話に登場するキプロス島の王の名前。自らが彫刻した理想の女性、ガラテアに恋をするようになり、その彫刻が人間になることを願った。そのうち食事も喉を通らなくなり衰弱してしまった。その姿を見かねたアフロディーテがその願いを叶え彫刻に命を与え、ガラテアを妻に迎えたという話だ。

「みんなから選ばれた」「私は期待されている」と感じることが如何に人を成長させるか。

エジソンにしろ、アンデルセン、野口英雄、手塚治虫等々、天才と言われた人たちの子ども時代を調べると、その母親が如何に自分の子どもに、期待をかけていたか、認めていたかがわかる。

ピグマリオン効果という言葉を胸に刻みたい。

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