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あまりに居心地よい環境にいると

今日のおすすめの一冊は、スティービー・クレオ・ダービック氏の『新 自分を磨く方法』(ディスカヴァー)です。その中から「完璧を目指さない」という題でブログを書きました。

本書の中に「あまりに居心地よい環境にいると」という心に響く文章がありました。

カリフォルニアの研究者たちが、アメーバの育つ条件を調べるため、 アメーバの一群を二つの異なるタンクに半分ずつ入れた。 

第一のタンクでは、水の温度、水位、その他諸々、注意深くモニターし、 成長に必要な完璧な条件になるよう整えた。 一方、第二のタンクに入れられたアメーバは常に変化にさらされ、暑さと寒さの極限に置かれた。 

さて、どちらのタンクのアメーバが長生きしたか? 驚いたことに、早死にしたのは、第一のタンクの、快適な環境に置かれたアメーバだった。 

研究者たちは、次のように結論づけた。 あまりに居心地よい環境にいると、よどみや腐敗が生じる。 一方、努力を強いられたり、周囲に馴染むことを余儀なくされることは、成長を促進する。 

あなたは、すべての条件が整ったらうまくいく、と思っているのかもしれない。 しかし、むしろすべての条件が整っていないいまの状況をこそ喜ぶべきだ。 

◆誰でも、どんな人でも、苦労や困難や災難がないことを願う。 あえて、厳しい状況に陥ることなど、一人も望まないからだ。 しかし、世の中は逆説と不思議に満ちている。 だれもがうらやむような、居心地のいい幸せな環境の中では、人は成長できない。 

松下幸之助翁は、「自分は、貧乏で、学歴がなく、病気がちだった。だから成功した」とよく言ったそうだ。 その中のたった一つのことでさえ、我々はへこたれてしまい、何かをできない言い訳にするだろう。 

逆境に陥ったとき、その不運を嘆いたり、愚痴を言ったりせず、 それを乗り越える努力を粛々とする人に運は巡ってくる。 完璧な条件のもとでは、アメーバーでさえ長生きできないという。

泣きたくなるような厳しい状況こそが、我々を育て成功に導いてくれるのだと、肝に銘じたい。

今日のブログはこちらから→人の心に灯をともす


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