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戦わずして勝つ

今日のおすすめの一冊は、神田昌典氏の『稼ぐ言葉の法則』(ダイヤモンド社)です。その中から「ビジネス断捨離の法則」という題でブログを書きました。

本書の中に「戦わずして勝つ」という心に響く文章がありました。

●貧す人☞競合に真っ向勝負を挑んで、負ける 
●稼ぐ人☞競合と戦わなくていい市場で、勝つ
 

【貧す人】は、マーケティング戦略と聞くと、いかにして競合に勝つかを考える。競合を調べ、品質、価格、サービスなど競合をしのぐことを目指し、消耗戦を挑んでしまう

しかし、最強の競合戦略は、「競合と戦わないこと」だ。目指すべきは、競合より強くなることではなく、「稼ぐこと」だ。 

競争の激しい市場のことをレッドオーシャン、それほど激しくない市場のことをブルー オーシャンという。 血にまみれたレッドオーシャンで戦って疲弊するより、のんびりとブルーオーシャンで楽しく稼ぐほうがいいと思わないか? 

実体験を話そう。 私は経営コンサルタントとして独立する前に、米国家電メーカーの商品を輸入・販売し ていた。米国の家電製品は日本市場への参入を狙っていたが、なかなかうまくいっていなかった。しかし、私は「俺がやればできる」と思い込んでしまった。 

あらゆることを試行錯誤して一生懸命やったが、思うような結果は出ない。やがて気づいた。過去にトライした人も同じように努力したはず。にもかかわらず結果が出なかったのだ。そのとき思い知った。 

●愚者は、俺がやればできると考える。 
●賢者は、愚者でもできることをやる。
 

戦わずして勝つための大原則は、強者が猛威をふるう市場には、踏み込まないことだ。 では、ブルーオーシャンを見つけるためにどうすればいいのか? 答えは「ニッチ」を探すことだ。

ニッチとは「隙間」という意味で、市場の隙間になっていて、あまり人がやっていない市場を狙う手法だ。 例えば衣服の場合、男性、女性、子ども、赤ちゃん向けと幅広く扱う衣料品店を展開しようとすると、ユニクロなどの大手と戦っても勝ち目は微塵もない。 

しかし、女子高生向けに特化した服を扱ったり、ビッグサイズに特化した服を扱ったりすれば、大手と直接戦うことなく、勝つことができる。 

【稼ぐ人】は、競合相手のいないポジションを見つけ出しているのだ。

◆孫子の兵法には二つの考え方があるという。一つは、「戦わずして勝つ」もう一つは、「勝算なきは戦わず」

つまり、戦わずして勝つことが、上の上の戦術であり、勝ち目がなかったら戦わない、ということだ。現代の市場において、戦わずして勝つ最大の方法が、競争がないところで戦うこと。

スポーツにしても、日本の中では、ほとんど知られていない競技で戦えば、日本の第一人者になれる可能性はある。しかしテレビで放映するようなメジャーな競技、サッカーや、野球、ゴルフなどで、プロとして活躍しようとしたら、そこには大変な才能と努力が必要となる。

新しい市場は、既存の業界の延長線上や隙間(すきま)にあることが多い。それをニッチという。

「戦わずして勝つ」という言葉を胸に刻みたい。

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