アラビカ種
今回はアラビカ種の種類について調べてみました。
ティピカ
アラビカ種の中では栽培の歴史が古く、エチオピアからマルチニーク島へ渡った木が起源である。
現在の主な生産地はジャマイカ、ハワイコナ、パプアニューギニア、東ティモール、コロンビアの一部、キューバ、ドミニカ。
病気に弱く現在では生産量が非常に少ないが、樹の寿命が長く、樹齢50年の木もみれらる。
豆は細長く先端がすっきりと尖っている。
コクは中程度で優れた香りと酸味を持ち、クリーンで繊細な味わい。
おすすめ抽出法:エスプレッソ、フィルターコーヒー
ゲイシャ
エチオピアのゲイシャという町の近くで発見された木が起源。
パナマ、マラウイ、ケニア、グアテマラなどで栽培されているが生産量は極めて少ない。
パナマのエスメラルダ農園のゲイシャ種が有名である。
香味は華やかで果実の風味が強くレモンティーのようなフレーバー。誰が飲んでも記憶に残るような個性的な味わい。スペシャリティコーヒーブームの火付け役。
おすすめ抽出法:フィルターコーヒー、エスプレッソでも人気
ブルボン
ブルボンはエチオピアからインド洋に浮かぶブルボン島(現在のレユニオン島)に渡った木が起源。ティピカと共に二大栽培品種として知られている。
ほとんどの生産国で栽培されている。
ティピカに似ているがティピカよりも丈夫で収穫量が多く、豆は小さめで、長方形を思わせる形をしている。
やわらかな味わいで、酸とコクのバランスがよい。
おすすめ抽出法:エスプレッソ、フィルターコーヒー
カトゥーラ
ブラジルで発見されたブルボンの突然変異種で、様々な環境に適応し収穫量が多く、中米の主要品種となっている。
主な生産国は、コロンビア、コスタリカ、ニカラグア、ブラジル。ティピカの3倍近い高い生産性がある。
生豆サイズはやや小さめで、ブルボンに似ているが、やや尖った三角形のような形をしている。
渋みがやや強く、香味はブルボンのような華やかさは無いが、豊な酸味がある。
おすすめ抽出法:エスプレッソ、フィルターコーヒー
マラゴジッペ
ブラジルのマラゴジッペ地方で発見されたティピカの突然変異種。
主にグアテマラ、ブラジルで生産されている。
コーヒー豆の中で非常に大きい。エレファントビーン、もしくはジャイアントビーンとも呼ばれている。収穫量は比較的少ない。
味はややたんぱくで香味に際立った特徴はない。
おすすめ抽出法:エスプレッソコーヒー、フィルターコーヒー
パカス
エルサルバドルのパカス農園で発見されたブルボンの突然変異種。
エルサルバドルで多く栽培されている。
ブルボンより病気に強い。低地栽培に適していてチェリーが早く完熟するため生産力が高い。
ブルボンとにたやわらかで繊細な甘みのある味わい。
おすすめ抽出法:エスプレッソ
ムンド・ノーボ
ブラジルで見つかったティピカとブルボンの自然交配種である。
病気に強く生産性が高い。
ブラジルの主力品種である。
酸味と苦みのバランスが良く、甘みは弱いことがある。
おすすめ抽出法:エスプレッソ
パカマラ
エルサルバドルで開発された交配種。
生産国はエルサルバドル、グアテマラ、ニカラグア、ホンジュラス、メキシコなど。
生産量は少ない。
豆は大粒でやわらかく焙煎しやすいのが特徴。
適度な酸味と苦み、コクを備えていて、チョコレートやフルーツの香り。
おすすめの抽出法:フィルターコーヒー
ビジャ・サルチ
コスタリカのビジャサルチで発見されたブルボンとティピカの突然変異種。
主にコスタリカで生産されている。収穫量は少ない。
やや小粒で少し細長い。
酸味が豊でフルーティーな味わい。
おすすめ抽出法:エスプレッソ
SL 28
ケニアのスコットラボラトリーによって開発され、ケニアで多く栽培される。
種子は大粒でクオリティーは高い。病気に強く生産性も高い。
しっかりとした酸とコクがあり、ブラックカラントのようなベリー系のフルーツフレーバー。
おすすめの抽出法:フィルターコーヒー
SL 34
ブルボンの突然変異で生まれた品種。スコットラボラトリーによって繁殖された。
ケニアで多く栽培されている。
種子は大粒で、雨に強く、生産性も高い。
豊かな香味とコクがある
おすすめ抽出法:フィルターコーヒー