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KPTの不吉な臭いにはふかかえりを

シン・アジャイルコミュニティで「ふりかえりアンチパターン」についてnoteを書く企画があります。

そこで、今回、定期的に行っているふりかえりに、最近、オプションで行っている「ふかかえり(深返り)」について、記事にしました。
なお、今のチームでふりかえりをして5年以上たち、KPTボードを変更してきました。変更した変遷は、「KPTボードはチームの成長と共に変わる~KPTボードに楽しくなる仕組みを入れました~」を参考にしてください。

KPTの不吉な臭い

ふりかえりを続けてきて、「このふりかえりよくないな」という臭いを感じることがあります。それは、
①tryに、○○を確認するという付箋を書きがち
②problemに対するtryが、言い換えになりがち
③似たようなproblemやtryが2〜3週間に1回でてくる
④tryに、「○○を注意点としてまとめて、ドキュメント(マニュアルやReadme等)に書く」という付箋が多い
⑤残っているtryが多い

ふりかえりに、慣れていない、メンバーがやりがちなこと

①,②はふりかえりに慣れていないメンバーがやりがちで、原因と対策を深く考えることができないケースです。

ふりかえりに、慣れている、メンバがやりがちなこと

③〜④は、ふりかえりに慣れていて、その場しのぎの原因と対策をしてしまっているケースです。KPTは、あるタイムボックスを切って行うので、原因と対策の深い洞察をする時間がなく、その場しのぎになってしまいがちです。そのため、似たようなproblemやtryが度々出現します。そして、度々出現しないように、ドキュメントにまとめたり、tryに残しておく行動にでます。

ふかかえり(深返り)をやろう

僕たちのチームでは、これらの対策として、深い洞察をするため、KPTとは別に、ふかかえりを行っています。

ふかかえりの手順は次のとおりです
①直近1から3ヶ月のKPTボードから、problemをmiroやjamboardに書き出し、カテゴライズする
②①でだ、カテゴリに対して、それぞれにwhyを3個位書く
③②のwhyの3個に、①のproblemがどれかに必ず属するか確認する
④②のwhyの3個に対し、それぞれtryと具体的なactionを考える
⑤「④ができるようになれば、②のwhyが解決する」と言えるか確認
⑥「④ができるようになれば、①のproblemがなくなる」と言えるか確認
ふかかえりは、ある程度の期間のproblemを抽象的にまとめ、その原因と対策があっているかを、行ききする作業になります。①に対する②は、全部をやるわけでなく、重大な3カテゴリ程度にしぼります。

それぞれの人に合わせてふかかえりを

ふりかえりになれてないメンバーには、深い洞察力を磨いてもらうために、1対1で、1時間、定期的にふかかえりを行います。
なれているメンバーに対しては、不吉な臭いを感じたら、メンバー全員で実施。朝会の後、1時間、2,3日に分けて行います。

まとめ

・不吉な臭いを感じたらふかかえりを
・ふかかえりは、ある程度の期間のproblemを抽象的にまとめ、その原因と対策があっているかを行ききする作業
・メンバーの状態にあわせて、1対1やメンバー全員で行う

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