【嗅覚】においを感じるメカニズム。

こんにちは。香りのコミュニケーターHIROです。

私たちの脳には感じる脳(大脳辺縁系)と考える脳(大脳新皮質)があります。五感のうち嗅覚だけが感覚器官が感じ取った情報をこの感じる脳に直接届きます。感じる脳は記憶や感情に関わり、本能に基づく行動をコントロールします。一方、視覚、聴覚、味覚、触覚は思考や言語をコントロールする考える脳に届きます。嗅覚から”心地よい”と感じる香りの刺激は幸せを感じるホルモンの分泌を促します。香りの心地よさを体験し、心地よく過ごす方法を知ることで、 人に対する優しい気持ちや日常のストレスを乗り越えていく力も育くみます。私たちは心地よいと感じたとき、自分自身と、まわりと素直に向き合えます。

では、一体どのようなプロセスで私たちは、においを感じるのかというと、下記の図が分かりやすいと思います。

香りの成分(図で言うところの芳香成分、におい分子とも言われる)が、鼻に入り、情報として鼻腔内の香りレセプター(嗅覚受容体 ー においを感じる部分です)がある嗅細胞に運ばれていきます。

感じる脳(大脳辺縁系)に到着した香りの情報は、下の図のように扁桃体で私たちの情動を刺激し、海馬で私たちの記憶を揺り動かします。そして、考える脳である大脳新皮質へと伝わり、認知します。

なお、嗅覚は3シナプスで脳に届きます。1)嗅球が(嗅神経の1次ニューロン)2)嗅索(嗅神経の2次ニューロン)  3)扁桃体(ここからが脳です)嗅覚は他の感覚より早く情報を脳へ伝えることができます。これも嗅覚が本能的といわれるゆえんです。

普段、何げなく嗅いでいるにおいですが、考える前に自分にとって好きか嫌いか認知する、直感的で嘘がつけない感覚です。これを私は一番ピュアな感覚と表現しています。こんな自分に正直な私たちの嗅覚 ー香りの世界ー もっと意識してみませんか。

香育が「食育」のように市民権を得られる日を願って。
今日も香り満ち溢れる素敵な一日を!

画像:
アロマテラピーの教科書―いちばん詳しくて、わかりやすい!より
においーそのメカニズムと対策


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Hiro Nakayama l お香プロデューサー
お読みいただきありがとうございます!香り(嗅覚)の世界は徐々に注目を集め始めていますが、まだ多くの方々には未知の領域です。試行錯誤中ですが、スキをクリックしてくださったり、シェア・コメントなどいただけたらとても嬉しいです。