hirom_文麿

歌人見習いです。一日一首。平成24年(2012年)11月から短歌。令和2年7月から詩のようなもの。

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歌人見習いです。一日一首。平成24年(2012年)11月から短歌。令和2年7月から詩のようなもの。

マガジン

  • 判断能力について

    刑事責任能力に於いて問題となる、当事者の事件当時の心理学的判断能力の有無、或いはその程度について、どのように考えたらよいのか、試行錯誤していくためのメモランダム。

  • 廃人日記

    父に宛てた日記です。父は平成3年に享年63歳で他界。慢性腎不全で15年間血液透析を受けて長生きさせてもらいました。この日記を書き始めたところ、偶然ここに来て転職と転居が決まりました。僕も間もなく父の歳になります。

  • 『雲の色とか』

    既発表の自作短歌を集めています。 H26年1月~現在。 H28年「異人の祈り」にて第一回石井僚一短歌賞候補 H28年7月号から短歌人会。

  • 鹿もしれない詩かも

    詩のようなものかも、令和2年7月23日。

最近の記事

能代記 其の一

 ご無沙汰していました。9月で能代に来てちょうど1年半が経ちます。僕は周囲のお陰でなんとかこれまでの自分の姿勢を崩さずに、しかも頼まれる仕事はすべて引き受けています。あれやこれや、福島にいたときとほぼ同じ類いの仕事が向こうからやってきました。面白いものです。本来の仕事も上向きです。  さて、それ以上に、今年の6月から全く新しい仕事を始めています。とある会合メンバーです。月末から月頭にかけて五、六度能代から秋田市へ日帰りします。この仕事は、依頼あっていつもの様に何も考えず受け

    • 短歌人会同人、姉野もねさんの死

       短歌人会、同人2所属の姉野もねさんが亡くなられたと『短歌人』2024年8月号でアナウンスがあった。最初は昨日、Twitterでフォロアーさんが呟いているのを発見、とても驚きその方にDMで尋ねた。今月号の『短歌人』の編集後記に載っているようだよ、と聞き、確認。  そういえば2024年7月号は欠詠していた。6月号が最後、少し困ったような停滞するような内容だった。5月号ではめまいがあって恐怖に襲われるような歌だった。それは現実にあったことで本当に体調が悪そうに思えた。5月号の〆切

      • 父に

        退職が発表され、僕自身も会う人に感謝とさようならを伝え始めています。皆さんが惜しむ言葉を掛けてくれ有り難いです。組織のこれからを心配する声も多く聞きます。僕としては、組織はこのまま行っても先行きは暗い、僕の退職を契機にドラスティックな改革にトップが乗り出せばと思う。それが無ければいずれ衰退するだろう。だが実際はトップは旧来の手法で取り繕うだけなのだろうと思う。 有り難い声が多い反面、ネガティブな力も感じてしまう。当然だと思う。自分が属するこの組織を捨てて他所へ行こうと言うの

        • 父へ

          お父さん、今日は日曜日。友達は今回の転職、転居にネガティブな発言を繰り返し涙を溜めて泣いています。2週間になりますが、僕も辛くなりつい不機嫌を現してしまいました。友達は驚き言いました、今回は突然の事に不幸としか思えず、涙が止まらない、あなたの選択は認める、だが自分にはもう少し時間が欲しい、と。 僕はその人に自分が進む方向を、今いるところでやれることはやったと思う、今度は僕を必要だというところへ行って多くの人に自分の影響を残したい、それがどんなに遠いところでも関係ない、転職がこ

        マガジン

        • 判断能力について
          5本
        • 廃人日記
          12本
        • 『雲の色とか』
          79本
        • 鹿もしれない詩かも
          24本

        記事

          父へ

          お父さん、ここ2週間の動きに今日はようやく区切りが付きました。退職の段取りは滞りなく進み、有給消化も上手く行きそうです。2月初めから40日という途方もない休暇がやってきます。さて、どのように過ごしますか。 青天の霹靂のような転職の話、友人は隕石に当たったと思うしかないと言いました。確かに、先月までに誰が想像したでしょう。今日、一番お世話になっている方に北の国のN市へ行くと伝えました。その方は喜んで、父親が一時そのあたりに住んだことがある、良いところだよと言ってくれました。こ

          父へ

          お父さん、今朝は冷え込みました。まだ暗い内の4時半ころに起き出してラジヲを聴くのですが、番組が終わった6時ころには美しい朝日が枯れて落ちかけた木の葉に当たり金色に輝いていました。直ぐにまた鈍色の景色になりましたが。 転居と転職の話は順調に進んでいます。施設長は僕に諦めたようで、僕が降りる外部のアルバイト職について後任探しを始めるようでした。僕を呼び止め、それは一人でやっていたのか、それとも二人か、た尋ねられました。こちらがスムースに退職できそうなので、退職のアナウンスをして

          父へ

          お父さん、僕は生まれ育った福島県を出て、遠いところで生きていくことになりました。後は契約。おばあちゃんが良く言ってましたね、「実れば実るほど頭を垂れる稲穂かな」、「勝って兜の緒を締めよ」とか。おばあちゃんは本当に謙虚な人でした。周囲の人の心を慮って暮らしていたのでしょうね。無益な争いを避け、自分の目的を確実に実現するためのおばあちゃんの見出した方策だったのでしょう。僕も来年の移住を控えおばあちゃんの言葉を思い出しました。 昔、留学を前に2月頃送別会をしてもらった帰宅時に、玄

          父へ

          お父さん、友達は僕が元気にやりたい道へ向かうのを応援したいと言ってくれて、転職に賛成してくれました。有り難いです。これで心残りなく転身できます。 この際、色々のことが進みそうです。まずは、庭師さんに庭の手入れを頼みました。剪定は来春になりますが、グッとコンパクトにスッキリしてもらいます。今よりも雪深い町へ転居するので、車をどうしようか悩みます。今のFRを売って4WDに乗り換えるか。でも今の車に未練があります。軽自動車をセカンドとして持つというアイデアもあります。まだ時間があ

          父へ

          お父さん、ひと山超えましたよ。こっちを整理して、北に新しい関係を作りました。専門会社による財務管理は悪くないと思います。今のような長による恣意的な運営の方がどれだけ害悪か。物事の形としてそういう方向へ向かうのは、合理的な運動を求めれば自然な事に思います。 趣味でしていた色々な役職やアルバイトは全て終了します。何れもやり切った感はあります。特に100件を超えて依頼を受けてきたものは、既に一つの型に嵌っていますから後はどこまででも出来るし、いつ止めるかがタイミングでしたので未練

          父へ

          お父さん、願わくは今始まったことが良い方向に進みますように。ネコと二人で元気に過ごせますように。寒さと冬の重さに耐えられますように。自己満足だけでなく願わくは周りのヒトからの祝福も得られますように。しかしそれが叶わなくとも、一人でも自分が選んだ困難に向き合うことができますように。

          父へ

          今朝は初めてお父さんが夢に出てきました。 僕たちはとある駅近くの原っぱにいて僕はバイオリンの練習をしています。するとお父さんは、どうしてこんなに人通りが多くなったんだと呟きます。僕は、もう夕方のラッシュですよ、というと、じゃあ帰ろうと言います。僕はバイオリンを仕舞おうと楽器を拭きますが、バイオリンには蟻やダンゴムシがたくさん動いていて取れません。それらはf字孔にも出入りしています。僕は諦めて家に帰ってから殺虫剤で取り除こうとそのままケースに仕舞います。 その辺りで目覚めました

          父へ

          お父さん、今週も土曜日になりました。木曜日は文化の日で祝日、霊山へ登ってきました。新しいPixel7Proも早めに届き嬉しい気持ち。 ところが午前中の最後に気持ちが苛立ってしまい相手に攻撃的になってしまいました。苦手なタイプ、自分の責任は曖昧に棚上げしてこちらの役割だけは声高に求めてくる。終わった後、後追いでこちらの役割を求めるなら自分の責任も果たすべきではないかと言葉を放ってしまった。 そういうタイプなのだから、そんな言葉は役に立たず、こちらのオフェンシブな態度だけ相手の記

          自由と自殺についての考察

          人間の本質は自由と定義される。人間とは自由な存在である。それは目の前の現実を超える想像力である。それは未来を予測する想像力である。一方で人間は死すべき存在である。そうならば、人間が自身の死を想像し、考えることはそもそも人間として本質的な思考である。従って、ヒトが死を思うことは極めて本来的な事であり、誰も何事も妨げる事は出来ない。 すると、ヒトが自身の生を終わらせること、即ち自殺を考えるのは自身の死を想像する事の一つのバリエーションであり、有り得べき事である。翻って、ヒトが自

          自由と自殺についての考察

          犯行時の心理学的状態をどう説明するか

          犯行時の心理学的状態は最終的に裁判所が当事者の責任能力を確定する上で大切な情報になる。しかし、その場に居てもいない他人が何からどう推測したら良いのか、大きな問題だ。 果たして犯行中の当事者の心理状態が、善悪を弁識できる状態なのか、どれほどそうなのか、酷く障害されているのか、全く喪失しているのか。これらの状態を区別して、客観的に正しく指摘することは出来るのだろうか。 普通の人にしても、犯行時に善悪の弁識能力を具えていたかについて、平常時にはそれが問題なく働いているから、犯行

          犯行時の心理学的状態をどう説明するか

          反対動機という概念

           反対動機という概念がある。何かをするという正方向の動機に対して、それをしないという負の方向の動機をさすらしい。らしい、というのはこの概念は自分は法律家から聞いたのみで、他に勉強したり検討したりしたこともないから留保をつけておく。  根本的疑問:衝動的に刃器等を用いて相手を傷つけた場合、果たしてヒトが犯行時に反対動機を頭に浮かべるかどうかを論議することは意味があるのだろうか。  殺人事件において、相手を殺傷しようとする際に、計画的犯行であれば犯行中に逡巡する考えが起こる場

          反対動機という概念

          理非善悪の弁識能力とは

           「理非善悪」とは、物事の正・不正、良し悪しのことで、「弁識能力」とはそれらを区別して分かる能力のこと。  では、ある瞬間、あるいはある時間の流れの中でその時にA氏には、理非善悪の弁識能力が必要十分に備わっていた、と説明するには、何をどう分析し、その時にA氏がいかなる状態であれば、そうであったと見做すことが出来るのだろうか。  A氏が一般の社会人として、この社会に於いて一人で考え、判断し、生きていくことが出来る能力が備わっている、とはどういうことか。A氏にはいかなる条件が必

          理非善悪の弁識能力とは