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トラベルランジェリーバッグの誕生秘話

前回の「フランス🇫🇷で始めた小さなオリジナルブランドのストーリー」の中で話題にしたトラベルランジェリーバッグの誕生秘話を書いてみたいと思います。前回の記事をまだご覧になっていない方はこちらからどうぞ↓

旅支度は軽やかに

突然ですが、旅は好きですか?私は大好きです。しばらくルーティーンが続くと、旅に出たくなります。何というかエネルギーの滞りを感じるからです。

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なかなか旅行に行けない今、私は家にいながら旅気分を味わえる雑誌を眺めて楽しんでいます。あ〜自由に旅に出た〜い!!写真の雑誌はELLE VOYAGE。

私はフランスに来てから旅支度より軽やかにできるようになりました。つまり必要最低限の物だけスーツケースに入れて、どうしても必要な物があれば現地調達でOK!というスタンスです。これは旅慣れた夫から学んだこと。彼は準備が早いし、パッキングが上手。

ささっと準備する為に、いくつか袋やケースを持っておくと便利ですよね。皆さんはパッキングする時、下着やソックスなどを何に入れていますか?私は以前、コットン生地を正方形の袋状にして、上部にファスナーを取り付けてケースを作り、下着等を収納していました。プラスティックの袋じゃ味気ないし、使い捨ては嫌だなと思っていたからです。

蚤の市で見つけたもの

話は変わって、私は蚤の市やブロカント廻りが好きで、パリの南側に位置するヴァンヴによく行っていました。

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ヴァンヴにて、昔の生地やレース、手芸用品のお店。なかなかレアな生地やボタンがあるんですよね。

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同じくヴァンヴにて、古いバッグやアクセサリーのお店

ある時、ヴァンヴの蚤の市をぐるっと廻っていると、こんな綺麗なアンティークのランジェリーケースを見つけたんです。

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中綿入りのシルク地に手書きの花柄、光沢のあるガロンで縁取りされているものでした。19世紀頃に作られたもので、180ユーロ(2万円)くらいだったと思います。

これを見た時に”現代風にアレンジして、もっと使いやすくして、旅行用にできないかな〜”と思いました。何かヒントを得た気がして、とりあえず写真を撮って帰りました。

思いついたままアレンジしてみる

さて、家に帰って暫く写真を眺めていたら、なんとなく出来上がりのイメージが固まってきました。

*1週間くらいの旅行に必要なショーツ、ブラ、ソックスが収まるようにサイズを検討する。

*シルク生地だと取り扱いが面倒なので、生地は全てコットン素材にする。

*内側の取り出し口は左右二箇所にしてファスナーを付け、出し入れし易くする。

*旅行には嵩張るので中綿は入れない。

*二つ折りした時に中身の厚さによって調節できるように、共地のリボン結びにする。

以上の点を考慮してトラベルランジェリーバッグの試作品を作り、実際の旅行で試してみました。ファスナーの付け位置を少し変えたり、四隅を角丸にしたり、大きさを調整していきました。

ついに完成したトラベルランジェリーバッグ

何度か試作し、実際に使ってみて完成したのがこの形です。これ以上何も足さず、無くさず、ミニマルでベストな形になりました。

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表地はLibertyのタナローン、フランス産のBatiste、インド綿などの柔らかい生地を使用。

実際私が使ってみて、こんな便利で気分が上がる、そしてエコロジーなランジェリーバッグを世界中の人に使ってもらいたいと思いHIROMI ✈︎ PARISショップをオープンしました。

このバッグの形が後にショップの一番人気の商品になります。シーズンごとに生地替えを繰り返し、累計で2000個以上作りました。全て自宅のアトリエにて一点一点手作りしています。

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内側は良質なコットンポプリンを使用。2つのファスナー付きポケットがついています。

お客様からの反応

お客様から「次の旅行に行くのが楽しみです!」「シンプルで使い易いから毎回旅行に使ってます」「もう旅の必需品です!」などのコメントを頂いて、嬉しい限りです。

また、トラベルギフトとして友達や家族、お世話になった方へ送る方も多く、依頼があれば、メッセージを添えてお送りしています。発送する時に小さなサプライズをしています。

私のショップでは随時カスタムオーダーを承っています。例えば、オーストラリアのお客様はビッグサイズのトラベルランジェリーバッグをカスタムオーダーされましたし、フランスのお客様はスカーフを4つに畳んで収納するバッグをカスタムオーダーされました。

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トラベルランジェリーバッグと同じ生地のランドリーバッグも作り、セットでも使ってもらえるようにもしました。


”旅は準備をしている時から始まっている”と言いますが、実際、スーツケースを広げて、パッキングしていると、気分がウキウキしてきませんか?そんなウキウキを商品を通して感じてもらえたらいいなと思っています。

今回紹介したトベルランジェリーバッグアンティークのランジェリーバッグを現代風にアレンジしたものでした。実はトラベルジュエリーケースも古いケースからヒントを得ました。ネタは色んなところに転がっているものです。



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