履き物オタクの小話
ここ数年、気づくと履き物オタクになっている気がします。
歩く、という日常的な動作の中で、何を履くか、ということも、身体にとって、実は大切なことだと思いませんか?
もう5年近く前になりますが、身体のバランスを整えたくて、下駄を履いていたことがあります。
カラコロと軽快で粋な履き心地が気に入っていました。でも、アスファルトやコンクリートを歩く時の音がうるさいのと、早く歩けないし、当然ですが走れないし、階段を降りる時、下駄の傾斜が少しこわくて、お蔵入りになってしまいました。
3年ほど前、自力整体の先輩ナビゲーターが履いていたのが、地下足袋です。紺色の地下足袋でさっそうと歩く姿が、とても素敵でした。
わたしは、sou・souの地下足袋を愛用しています。それと前後して始めたのが、自力整体で、当時推奨されていた「爪先着地歩き」でした。
予想外の効果として、親指の巻き爪が治りました。爪が切りやすくなったのは、嬉しい効果です。これが、足に良い履き物との、初めての出会い。
月日が流れて、旅先で「布ぞうり」に出会いました。2つ目の足にいい履き物です。
夏は、足裏の汗を吸ってくれる布ぞうり、さらりとした履き心地の良さに魅力を感じました。
以来、家の中では「素足+布ぞうり」、冬は「足袋ソックス+布ぞうり」が定着しました。
10年愛用している知人は、布ぞうりで扁平足が治ったよー、と言っています。
そして、先日3つ目の履き物に出会いました。
素足に限りなく近いサンダル、「MAN SANDALS(マンサンダル)」です。竹内みずほさんのワークショップに参加して、一足作ってきました。
見た目は薄いソールのビーサンみたいな感じ、サーファーのお姉さんが履いていそうな雰囲気です。
だらしなく見えてしまう可能性があるのが、残念なところです。また、今この時期に履いて電車に乗ったり、街を歩くには、かなり勇気が必要かも。
その中に、身体のためのいろいろなメカニズムが詰まっているらしい…「ワラーチ」という履き物にも似ていますが、違うそうです。もともと登山家の方が考案した履き物なので、これで長時間歩けるかという観点で設計しているのかな。
まず、鼻緒に相当する部分の紐は、ゆるくて、締め付けずにふわっと仕上げています。この紐も、パラシュートにも使われる強度の高いもの。カラフルな紐、目移りしながら選びました。
そして、サンダルのソールは登山用から始まり、今や世界中で高く信頼されているイタリアのアウトソールのメーカー、ビグラムソールが使われています。
マンサンダルを履いていると、裸足で歩く感覚が芽生えます。
WSの先生の言葉で、特に印象的だったのは…
「どんな環境であろうと、生きていけるように人間はデザインされている」
「サンダルはきっかけに過ぎない。それを生かせるかどうかは、自分次第。」
「自分の野生を引き出す」
「足の裏もセンサー。体の感覚が鋭くなる」
サンダルから最終的に裸足になろう!
1日1回は、裸足で地面を歩こう!
と仰るみずほ先生は、なんと裸足で登山する強者です。
学ぶだけ学んで、やりっぱなしにしてしまいがちな自分にとっては、2つ目の言葉も響きました。
わたしの足は、小指が少し横に寝てしまっています。それを矯正したい。でも、今までの蓄積で足の骨が曲がっているから、やはり3年は掛かるそうな。
私にとって、履き物の最終兵器になるかも知れない、凄いサンダルとの出会いでした。
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